日本市場に地中海から新風…フィアット アバルト 695リヴァーレ

アバルト695/695Cリヴァーレ
アバルト695/695Cリヴァーレ全 20 枚

イタリアの自動車メーカー、フィアットクライスラーオートモビルズ(Fiat Chrysler Automobiles =FCA)の日本法人、FCAジャパンは9日、限定車アバルト『695/695C Rivale (リヴァーレ)』を発売。同日夕刻、報道陣に実車を公開した。

「昨年(2017年)、われわれは3000台のアバルトを販売しました。アバルトのミッションは、新鮮味がいまひとつ足りない日本市場に新しい風を吹き込むこと。これまで『トリブート・フェラーリ』、『エディツィオーネ・マセラティ』、『ビポスト』とお届けしてきた特別なアバルト、695。そして今日、次の695が日本に来ました。RIVA社とのコラボレーションモデル、695リヴァーレです」

FCAジャパン社長のポンタス・ヘグストロム社長はこう挨拶した。

RIVA社は100フィート超級のメガヨット(クルーザー)をも手がける世界的なクルーザーメーカー。リヴァーレはそのRIVA社のモデルにつけられるネームである。

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アバルト695リヴァーレのモチーフになったのは、RIVA社のラインナップの中でもとくに先進的とされている『56'リヴァーレ』。エクステリアは「リーヴァブルー」と呼ばれる特徴的な青メタリックとグレーのビ・コローレ(2トーン塗装)に、アクアマリーナのアクセントラインがあしらわれる。

インストゥルメンタルパネルは、RIVA社が伝統的に作ってきた木造艇の素材であり、金属艇の内装材としても定番的に使われている美しいニス塗りのマホガニー。シート地は海を感じさせる淡いブルーに染められたレザーで、ヘッドレストには「695 Rivale」の刺繍が施される。

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1.4リットルターボのエンジンスペックは他の695モデルと同じ最高出力180ps、0-100km/h加速は6.7secだが、マフラーは通常のアバルトとは異なるスロヴェニアのアクラポヴィッチ社製になっている。

「カルロ・アバルトと(RIVA社を飛躍的に成長させ、昨年死去した)カルロ・リーヴァ。情熱、ファッション、革新性という共通項を持つふたりのカルロの物語が今、ひとつになった。695リヴァーレはエクスクルージブなものを求める顧客にもマッチするモデルだと考えています」(FCAジャパン・生野逸臣氏)

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税込み価格と販売台数は、ハッチバックの695リヴァーレが405万円、85台。コンバーチブルの695Cリヴァーレが422万円、65台。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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