NEC、レーザーによる車車間通信で危険を事前に察知…フォーラム&EXPO

レーザー通信を使った車車間通信のデモ
レーザー通信を使った車車間通信のデモ全 7 枚

日本電気(NEC)は、11月8~9日の2日間にわたって開催したプライベートイベント「C&Cユーザーフォーラム/iEXPO2018」で、レーザー通信技術によって対向車からの情報を入手して危険を事前察知する車車間通信を公開した。

【画像全7枚】

車車間通信は、車両同士が互いの位置や速度といった自車情報を無線で送受信することで、見通しの悪い交差点などでの危険リスクを低減させることを目的としている。日本では既に760MHz帯の電波を使う「ITS Connect」が実用化されているが、帯域が余り広くないことから送受信できる情報量はあまり多くないことが指摘されている。

NECが新たに提案したレーザー通信技術は、電波を使うよりも送受信できる情報量がはるかに多く、しかも見通しの利く範囲なら遠方まで届きやすいというメリットを持つ。会場のデモは、路上にある障害物と自転車の存在を視認した車両から、まだその状況を知らないはずの対向車へレーザー通信を使って情報を送信するというものだった。

情報は対向車との間で送受信されており、その情報は静止画としてナビ画面などを通じてリアルタイムで確認できる。これは送受信時の情報量が多いレーザー通信だからこそ可能になるのだ。単純比較すれば、電波を使うよりもはるかに多くの情報が送受信できるレーザー通信にメリットは多いようだ。

ただ、レーザー通信には解決すべき課題も少なくない。一つはユニットがまだ基板がかなり大きいということだ。レーザー通信に使うシステムはフロント部に装着されるが、ここはクルマにとってかなり窮屈な部分。今回のイベントに訪れた自動車メーカー担当者からもその部分が最も指摘されたようだ。さらにレーザーは可視光でもあるため、霧や降雨状態だと乱反射して送受信できる距離が短くなってしまう。また、カーブが多い日本の道路で有効なのかという疑問もある。

これについてNECでは、基板は機能が特定され、量産化されることでサイズダウンは見込めるとする。また、霧や降雨時の問題は特性上の問題からすぐに解決できるものではないが、カーブが多い地点ではインフラとしてミラーなどを併用してフォローできることも想定しているという。担当者によればレーザー通信技術について研究開発は始まったばかり。今後はメリットをうまく引き出す形で実用化を目指したいとした。

《会田肇》

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