速度を検知する装置の劣化が原因…TXで発生したドアが勝手に閉じるトラブル

ドアが勝手に閉まるトラブルが発生したTX-2000系電車。
ドアが勝手に閉まるトラブルが発生したTX-2000系電車。全 1 枚

秋葉原駅(東京都千代田区)とつくば駅(茨城県つくば市)を結ぶ、つくばエクスプレス(TX)を運営する首都圏新都市鉄道は11月21日、南流山駅(千葉県流山市)で8月に相次いで発生した車両ドアトラブルについての調査結果と対応結果を明らかにした。

このトラブルは、到着した列車で乗務員の開閉操作がなく勝手にドアが閉まったもので、8月6日と8月17日、南流山駅に到着した6両編成の快速つくば行き(TX-2000系TX-70編成)で発生した。

鉄道車両のドアは、走行中は乗務員が操作を行なっても開閉できない仕組みになっているが、TXの車両では自動列車制御装置(ATC)に組み込まれた、速度を監視する「ATC速度照査部」が速度5km/h以下になったことを検知すると、ドアを開くことを可能にする指令を送る「速度検知リレー」が動作。列車が所定位置に停止したことをシステムが確認すると、ドアを開くようになっている。

このトラブルを受けてTXでは、8月17日から11月18日までトラブルが発生したTX-70編成の運用を取り止め、車両メーカーの協力の下で調査を行なった。その結果、ATC速度照査部が経年劣化し、速度検知リレーを動作させる情報が一時的に途切れてしまったことが原因と判断。TX-70編成は、速度照査部を含めて関連機器が交換され、異常がないことが確認された上で、11月21日に運用に復帰しているという。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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