DIATONE 再検証…歴代モデルの実力とバリューを、プロはこう見る

DIATONE SOUND.NAVI
DIATONE SOUND.NAVI全 7 枚

2006年の10月に受注生産が開始された『DS-SA3』を皮切りに、以降車載用スピーカーの名機の数々を、そして2012年からは『DIATONE SOUND.NAVI』の歴代モデルを続々と世に贈り出してきた国産人気カーオーディオブランド、"DIATONE"。

その魅力を再検証すべく、カーオーディオ・プロショップを取材した。今回訪問したのは神奈川県の実力店"カーファイ"。同店の代表を務める小金井さんに、歴代の"DIATONE"製品の印象、そしてそれらがユーザーにどのように愛用されてきたのかを、改めてじっくりと訊いてきた。

■"DIATONE"スピーカー『DS-SA3』の音に衝撃を受け、ほどなくして"認定店"となる。

"カーファイ"が"DIATONE"の認定店となったのは、同ブランドがカーオーディオ市場で鮮烈な復活を果たした記念碑的モデル、『DS-SA3』を登場させてほどなくしてからだという。まずは、当時の"DIATONE"スピーカーサウンドのファーストインプレッションから振り返ってもらった。

「ただただ驚かされました。税込25万円(当時)という高額スピーカーでしたがコストパフォーマンスはむしろ高いと思いました。この価格でこの音が出るのかと。情報量が豊富でリッチなサウンドが聴けました。

それで取り扱いを開始し、"DIATONE"のホームページ(CLUB DIATONE)の"認定店"リストにも名前を連ねることができて。以来、多くの方にそこで当店を見つけていただいて、"DIATONE"の音を聴いてみたいとご来店いただけました。

2012年に『DIATONE SOUND.NAVI』の初代モデル『NR-MZ60シリーズ』が登場すると、その勢いに火がつきました。そしてその翌年にエントリースピーカー『DS-G20』がリリースされてから、流れがさらに加速して。それらをきっかけに、これからカーオーディオを始めてみたいという方々が多くご来店くださるようになったんです。若い人からご年配の方まで、幅広く。"DIATONE"は確実に、愛好家の数を増やしてくれました。

ちなみに、『DIATONE SOUND.NAVI』または『DS-G20』のどちらかだけを買われる方も少なくありませんでしたが、両方を買われる方の方が多かったですね。この組み合わせがエントリーシステムとして定番化しました」

■"DIATONE"はエントリーユーザーを満足させ、次なるステップへも導いた…。

なお、"DIATONE"をきっかけに"カーファイ"を訪れたユーザーの中には、そこから次のステップへと進む人も多くいたという。

「『DS-G20』を装着された後しばらくしてから、上級機の『DS-G500』にステップアップされる方も何人かいらっしゃいましたし、新たなトップエンドモデル『DS-SA1000』にまで進化させた方もいらっしゃいます。サブウーファーの導入に踏み込まれる方も少なくありませんでした。

『DIATONE SOUND.NAVI』を、新しい機種へと買い替えられた方も多いです。毎年新機種にされる方も中にはいらっしゃいましたが、1代飛ばしで、または2代飛ばして新しいモデルに替える方が多かったですね。

最初のカーオーディオ体験での感動が大きい方ほど、次のステップに進もうと考えてくださるんです。"DIATONE"製品を使われる方においては特に、最初に大きく感動される方が多くて。そして皆さん、その先を聴いてみたいと思ってくださいました。

外部パワーアンプの導入に踏み切る方も結構いらっしゃいました。ちなみに、最初からは外部パワーアンプの導入をおすすめしていません。内蔵パワーアンプの性能が高いのでこれで十分良い音が楽しめます、とお伝えしています。ただ、外部パワーアンプに替えたらもっと良い音になりますよ。とはご説明しています。それがどれほどの音なのか知りたいと思ってくださる方も多いんです」

エントリーユーザーを感動させられてきたのは、"カーファイ"ならではの技術があればこそなのだが、それと同時に"DIATONE"製品のポテンシャルが高いことが功を奏していることもまた事実だろう。"DIATONE"は多くのエントリーユーザーを楽しませ、さらなる高音質を欲する心を育んできた、というわけだ。

■毎年『DIATONE SOUND.NAVI』は進化し、そして業界を活気づけてきた。

続いては、『DIATONE SOUND.NAVI』に対しての小金井さんの評価を詳しく教えてもらった。

「初代モデル『NR-MZ60シリーズ』の登場のインパクトはかなり大きかったですね。ナビと一体化したハイエンドカーオーディオというコンセプトも新しかったですし。音にも納得させられました。

そしてそれから毎年新しいモデルが登場し、着実に音が良くなっていくあたりにも感心させられました。もっとも驚かされたのは、『NR-MZ200シリーズ』ですね。初のフルモデルチェンジとなった『NR-MZ100シリーズ』でも相当に進化していましたのでもう上積みはないだろうと思っていたんですが、『NR-MZ200シリーズ』はそこからさらに一段と音が良くなっていましたからね。

このように"DIATONE"は毎年新製品を出して、その度に市場を活気づけてくれてきました。功績は多大だと思っています。やっぱり話題になる製品が出てこないと盛り上がりませんから。

ただ、個人的には要望もあります。単体プロセッサーを出してほしいと思っているんですよ。ナビを交換できないクルマには、単体DSP、もしくはパワーアンプ内蔵DSPが必需品となるわけですが、そのケースにおいても"DIATONE"という選択肢があればいいなと。登場を期待しています」

■ 『DIATONE SOUND.NAVI』なら、"ハイレゾ音源"も高音質で楽しめる!

最新スピーカーである『DS-G300』についての印象も教えてもらった。

「これも良いですね。何て言うか、音がキレイなんです。これでしか出せない独特な音色感がありますね。音楽が鳴り始めた瞬間にはっとさせられる、印象的なサウンドを聴かせてくれます。

『DS-G20』と比べて2万円ほど高くなりましたが、そのことを納得させる仕上がりになっていますよね。この音が聴けるならこの価格はむしろ安いとも思えます。購入のハードルが上がりましたが、魅力的な製品であることも確かですね」

巷で話題の"ハイレゾ音源"についても訊いてみた。『DIATONE SOUND.NAVI』ではその再生が可能だが、サンプリング周波数がダウンコンバートされることとなるのだが…。

「再生できることがまずは重要で、しかも高音質で楽しめます。ダウンコンバートとは言っても量子化ビット数は24bitが保たれますし、十二分に"ハイレゾ音源"ならではの良さが発揮されます。

仮にスピーカーが純正のままでも、"ハイレゾ音源"とCDクオリティの音源との違いを感じ取れます。そして、スピーカーをより良いものに替えれば、その違いはさらに際立ってきます。『DIATONE SOUND.NAVI』でも"ハイレゾ音源"も存分に満喫できますよ」

そして最後に、小金井さんはこう語ってくれた。

「今後も"DIATONE"には業界をけん引していってもらいたいと思っています。魅力的な、注目を浴びるような、業界を盛り上げてくれるような製品を、これらもコンスタントに出し続けてほしいですね」

小金井さんの話を聞きながら、これまで"DIATONE"が果たしてきた役割の大きさを改めて実感できた。もしもクルマの中で聴けるサウンドをさらに良くしたいと思ったら、"DIATONE"製品の導入も検討してみよう。これを使うことで大きな感動が味わえ、良い音への興味も沸き上がってくる…。カーライフがさらに楽しくなることも、間違いなさそうだ。

"DIATONE"の魅力を再検証! 歴代モデルの実力とバリューを、"プロ"はこう見る。

《太田祥三》

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