車載用AIコンピューターで先行するZF、最新モデルを公開…CES 2019

ZF(CES 2019)
ZF(CES 2019)全 7 枚

大手自動車部品メーカーのZFは、アメリカ・ラスベガスで開催されているCES 2019に出展し、車載用コンピューターや自動運転シャトルへの取り組みで先行するZFの最新の事例を紹介した。

【画像全7枚】

車載用コンピューターにおいては、ZFはいちはやくNVIDIAと提携し、AIに対応した「ZF ProAI」の量産を開始している。今回のCES 2019では、そのシリーズ最新版を公開した。

今回の最新モデルのうちのひとつ「ZF ProAI Gen3」(第三世代)においては、NVIDIAのAI対応車載SoC(システムオンチップ)の新型であるGPU「DRIVE Xavier(ドライブエグゼヴィア)」を搭載したと同時に、大手FPGAベンダーであるザイリンクス社のSoCも同時に搭載している。

このことについてZFのエンドリック・シューベルト博士は、2つの理由があると説明した。「ひとつは技術的な理由で、GPUとFPGAでは役割が違う。GPUは並列処理、FPGAは「ストリーム処理」(博士談)が得意だ。もうひとつは経験値の違いによるもの。NVIDIAは車載での歴史が浅いが、ザイリンクスはこれまでの経験値がある。」

また自動運転シャトルについては、ZFが出資するベンチャー企業「eGO」による『eGO Moover』とともに、”ライド・ヘイリング”(配車サービス)を想定した自動運転シャトルも展示された。

市販車をベースとしているが、ハンドルは完全に撤去され、センターコンソールにはジョイスティックと緊急停止ボタンが設置されたもの。この車両についてZFは、革新的なモビリティサービスに向けた車両として想定したものだ、と説明している。

《佐藤耕一》

日本自動車ジャーナリスト協会会員 佐藤耕一

自動車メディアの副編集長として活動したのち、IT企業にて自動車メーカー・サプライヤー向けのビジネス開発を経験し、のち独立。EV・電動車やCASE領域を中心に活動中。日本自動車ジャーナリスト協会会員

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【ダイハツ タフト 新型試乗】ほどよい個性とさりげない行動範囲の広さがいい…島崎七生人
  2. ブリッツ、エンジン出力向上デバイス「パワコンX」発売、190車種以上に対応
  3. マツダの新型SUV『EZ-60』が250万円スタート…10月に盛り上がった口コミ記事ベスト5
  4. 大人の秘密基地のキャンピングカー提案、「TRIP BLACK EDITION」出展へ…ジャパンモビリティショー2025
  5. 次期『Sクラス』はこの顔? メルセデスベンツ『ビジョン・アイコニック』発表…大型2ドアクーペ提案
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る