ヤマハのゴルフカートで完全自動運転を実現、開発用車両は公道走行も…オートモーティブワールド2019

マクニカのブースに展示された「アカデミックパックPRO」。ヤマハの電動カートをベースに自動運転が可能(オートモーティブワールド2019)
マクニカのブースに展示された「アカデミックパックPRO」。ヤマハの電動カートをベースに自動運転が可能(オートモーティブワールド2019)全 8 枚

ゴルフ場で見かける4人乗りカート。ほぼ、その形状を保ってはいるが、完全自動運転に対応した車両を展示していたのはマクニカ。車両は「アカデミックパックPRO」という。

このカートは、購入後、ほぼそのままで自動運転走行が可能なハードウェアが搭載されている。用途は、自動運転車両の開発や研究用。ヤマハの4人乗り電動カートを改造し、ルーフにティアフォーのAIパイロットを搭載する。実験機材やPCなどを置くためのテーブルが2つ増設される。雨天時の実験も可能なように車両側面と後方には、ビニール製の幌がついている。

ゴルフカートとの最大の違いは助手席正面の大型スクリーン。これは、AIパイロットのセンサー情報、カメラ画像、計測データなどを確認するためのものだ。AIパイロットは、360度LiDAR、カメラ、加速度センサーが内蔵された自動運転モジュール。OSとしてAutowearが搭載されている。

アカデミックパックPROの特徴は、公道を走るために必要な装備を持っているため、購入者が登録すれば軽自動車としてナンバーを取得できることだ。公道で走らることができるので、より現実的な開発や研究が可能だ。マクニカによれば「レベル3」までの自動運転車両の開発が可能だとする。

マクニカは、電動カートをベースとした実験開発車両だけでなく、センサー、プロセッサ、各種ソフトウェア技術など、自動運転に関するソリューションを多く持っている。もちろん、実車を使った自動運転デモカーも持っている。OEMやサプライヤー向けに自動運転、自動走行にかかわる製品、サービスを展開している。

アカデミックパックPROの販売は、オートモーティブワールドの展示に合わせて16日からスタートさせている。定価はまだ確定させていないが、限定30台を特別価格で1300万円からとするそうだ。

《中尾真二》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 元世界王者レイニー、34年ぶりのラグナセカを特別なヤマハ『XSR900 GP』で駆け抜ける
  2. ポルシェデザインのタワマンは最高72億5000万円、アジア初バンコクの物件が日本発売へ
  3. 劇的に流麗! アウディ『Q3スポーツバック』新型に備えよ
  4. レクサスの新境地を開くか...『ES』に「スポーツクロス」導入の噂
  5. ルノー、新型SUV『ボレアル』発表…世界70か国以上に投入へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  3. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  4. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
  5. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
ランキングをもっと見る