早くからキャンピングカーに特化した自動車保険代理店として営業してきた株式会社シェアティブも、ジャパンキャンピングカーショー2019の会場で、保険の紹介と相談を受け付けていた。
キャンピングカーの保険はふつうの保険と何が違うのか、どんな特徴があるのか。シェアティブの担当者は次のように語る。
「今、自動車保険商品では、できるだけ大多数のリスクの低いところだけを、スピーディに手続きできるようにして、安価に提供するネット通販型が人気になってきています」
「キャンピングカーの保険は、そほ逆の商品だと言えるでしょう。例えば、保険の基準になる車両価格ですが、トヨタ『ハイエース』ベースのキャンピングカーと言っても様々です。そしてベース車両は300万~400万円のクルマなのに、どうして700万円、800万円になるのか。その調査、承認が必要で、一物一価の高額になりがちなクルマについては、ネットで簡単に保険を販売できない場合があります」
早くからキャンピングカーに特化した代理店を運営してきた株式会社シェアティブ。「しかし、私どもでは扱う件数も実績も違います。どうしてそういう価格になっているのか、どのモデルか、というキャッチアップは、どこの代理店よりも早いのではないでしょうか。そういった情報を保険会社とのコミュニケーションのなかで活用し、比較的スムーズに契約できるのです」
例えば型式不明車の取り扱い。保険の種類によっては、メーカーが国土交通省に型式を届け出てある新車、正規輸入車に限られるが、キャンピングカーの場合、一台一台持ち込み登録で、車検証の型式の欄が不明となっているクルマも少なくない。こうしたクルマもシェアティブではウェルカムだ。
保険会社協力の下専用のパンフレットも。ロードサービス費用特約におけるレッカーけん引距離は500km。これもうれしい。キャンピングカーは普通のクルマよりも大きく、何かあった場合、整備できる場所も限られる。500kmであれば、関西と関東の間をレッカーで移動するということさえ可能だ。
「もっと言うと、例えば北海道にいたとしても、全区間陸路ということはないでしょう。札幌近辺だとして、苫小牧までまずレッカーで運び、フェリーを利用して、大洗から都内、あるいは郊外のショップまで。ということも可能になります。500kmというのは、国内のかなり多くのエリアから持ち帰ることができるんです」
保険の種類もクルマに負けず劣らず多岐にわたり、専門家のアドバイスに助けられることも少なくない。また、中古車の相談も増えているという。「新車だと納期がかかるので、中古車を購入される方も少なくありません。これに保険の難しいところがあるのです。10年10万kmくらい乗っていても、乗用車の常識からはかけ離れた高額での流通が珍しくないからです。そうしたクルマでの車両保険の設定も私たちなら適切にできます」
ちなみに、キャンピングカーには電子レンジ、冷蔵庫など様々な調度品が装備されているが、「ビス止め固定」してあれば車両保険の対象になるそうだ。ロープで固定では、持ち込み品扱いになりカバーできないそうだ。
すでにキャンピングカーユーザーだという人や、これから購入を検討しているという人が多数相談に訪れていた。最近では、けん引免許の要らない小型のキャンピングトレーラーも人気を集めているが、これでもユニークな現象があるのだそうだ。
「トレーラーは、けん引しているときは、引っ張っているクルマの保険で賄われることになっています。ところが、トレーラー単体で置いているときに、ストッパーが外れて動き出してしまって事故を起こしたような場合はカバーできません。なので、車両保険だけ家で入っていただくケースもありますね」。とのこと。トレーラーもナンバーがついた1台の自動車なので、2台目割引の対象になる場合もあるようだ。
ネット通販型でカバーできる車種の対局を行くかのようなキャンピングカー。こういうクルマにはこういうクルマ用の保険は必要だ。