ランチア ストラトス レプリカの the STR を日本公開---夢見ごとを本気で

the STR
the STR全 16 枚

ジェイブランディングの自動車部門、UK Classic FACTORYはイギリスのリスターベル社と国内独占輸入販売契約を締結。ランチア『ストラトス』のレプリカである『the STR』の販売を開始した。

【画像全16枚】

オリジナルシャシーでさらに走りを追求

UK Classic FACTORYは2015年よりクラシックレンジローバーのレストア販売から事業をスタート。その後、今回のthe STRや『コブラ』のレプリカを扱うようになった。

the STRを製造するリスターベル社は2010年にクレイグ・ホワイト氏が設立。氏は1989年から複数の英国小量生産車メーカーに勤務し、ストラトスをはじめ、『セブン』や、コブラ、『T70』等の様々なレプリカ製造に従事。そこでは、シャシー設計、ボディ製造、サスペンション開発、組立てまで幅広い業務を20年経験したのち、走行性能で妥協のない理想のストラトスレプリカを作るべく同社を設立したという。同社では、車両開発からFRPボディ制作、シャシー製造、パーツ開発、組立てまで一貫して実施している。

今回の発表に際し、車両説明を担当した自動車ライターの武田公実氏によると、「ランチア・ストラトスが製造を中止した後も進化を続けていたらどうなっていたか。そのような夢見ごとを本気でやったクルマだ」と評する。

CADによるオリジナルのスペースフレームシャシーにアルファロメオ『166』などに搭載されていたV6エンジンをミッドシップにマウント。サスペンションもCADによるアルミニウム製オリジナルで、前/後はそれぞれストラット/ダブルウィッシュボーン式を採用している。このスペースフレームはRACブルーブックに準拠したシャシー体型のロールケージを持ち、自社にて独自開発したものだ。

オリジナルとの最大の違いについて武田氏は、「センターモノコックにサブフレームを合わせ、そこにエンジンやサスペンションを組み込んでいるオリジナルに対し、STRは自社製の鋼管スペースフレームを組み、かつ、細い鋼管を組み合わせていることだ。このため明らかに軽くなり、これも魅力のひとつとなっている」と説明。

リスターベル社は現在キットカーとしての供給が中心だが、年間3から5台程度を完成車として販売。バックオーダーが2年分入っており、増産体制を準備中であるという。

ジェイブランディング代表取締役の勝見祐幸氏によると、「価格は1200万円程度を考えているが、完成まで2年ほどを要するので為替の影響も考慮し若干の上下動は否めないだろう」とした。

最もオリジナルボディに近いコブラ・レプリカ

当日はUK Classic FACTORYが扱うコブラ・レプリカ、『AK427』も公開。こちらはオーダー後およそ6か月で完成予定だが、現在2台の在庫がありどちらも1350万円で販売されている。

AK427を製造するイギリスのAKスポーツカーズは、1980年半ばにFRP製造業を営んでいた創業者ケン・フリーマン氏が、当時入手可能だったコブラ・レプリカのボディラインと性能に満足できなかったことから、自ら製造に着手。同社工場ではボディ/シャシーの製造、塗装を行っている。

創業以来800台を超える車両を生産。大半はキットカーとして供給されているが、年産5台程度が自社工場で完成車に仕上げられている。

武田氏は、「世界中にコブラのレプリカは多くあるが、ボディの作りや塗装の仕上がりが格段に良く、そこにこだわりを持っている」とコメント。コブラのレプリカメーカーは多数ある中で、AKスポーツカーズのコブラレプリカが最もAC コブラのボディラインに近いといわれている。

日本に在庫されている2台に搭載されるエンジンはシボレーの6.2リットル430馬力とスーパーチャージャー付きの600馬力を超えるものだ。コブラであるならばフォードエンジンではないかという疑問もある。武田氏によると、「アメリカの自動車メーカーのスポーツ部門では組みあがったエンジンをレプリカメーカーなどに供給している。フォードもこのクレートエンジンを供給しているが、両方を比べると、シボレーエンジンの耐久性や、チューニングの自由度も高いことから、シボレーエンジンを選んでいる」と述べた。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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