【WRC 第3戦】シトロエンのオジェ、メキシコ戦を制し今季2勝目…“トヨタ勢”は年間ランク首位をキープ

#1 オジェがWRCメキシコ戦で優勝、今季2勝目。
#1 オジェがWRCメキシコ戦で優勝、今季2勝目。全 8 枚

現地10日、世界ラリー選手権(WRC)第3戦「ラリーメキシコ」が競技最終日を迎え、シトロエンに移籍して今季を戦っている王者セバスチャン・オジェがシーズン2勝目をあげた。トヨタのオット・タナクが2位に入り、タナクとトヨタはともに年間ランキング首位をキープしている。

シーズン最初のグラベル(非舗装路)戦、実質的な競技初日となった金曜日(8日)に首位に立った#1 オジェ(シトロエンC3 WRC)はそのままラリーの主導権を握ってメキシコ戦を制覇、開幕戦以来の今季2勝目をあげた。7年連続の個人タイトル獲得を狙うオジェは、「難しいコンディションのタフな週末だった。決してトラブルフリーなラリーではなかったが、我々はうまくマネージメントしてベストなところに導けた」と喜ぶ。シトロエン復帰の今季はこれで3戦2勝という滑り出し、やはり今季もタイトル戦線の主役になってきそうだ。

3台の「トヨタ・ヤリスWRC」で参戦するトヨタのワークスチーム「TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team」では、前戦で今季初勝利をあげた#8 オット・タナクが今回は2位に。タナクは開幕から3戦連続の表彰台獲得で、#1 オジェに4ポイント差でドライバーズタイトル争い首位の座を堅持した。

タナクは「良い週末だった。非常に過酷なイベントだったけれど、我々はうまくやったと思う」と、勝者オジェとほぼ同義の喜びを語りつつ、「開幕3戦で3回とも表彰台に立つなど、ここまで良いシーズン序盤戦を過ごすことができている。引き続きこの良い流れを保ちたい」とも話し、今季の充実感を漂わせている。狙うはもちろん、自身初のタイトル獲得だ。

他のトヨタ勢は#5 クリス・ミークが5位、#10 ヤリ-マティ・ラトバラが8位。2年連続のマニュファクチャラーズタイトル獲得をめざすトヨタは、ポイントランキング首位を守っている。

今回のラリーの3位は#33 エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)、4位は#11 ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペ WRC)。これで今季のWRCは3戦とも、表彰台に2台のマシンを上げた陣営がいないという結果になった。第1~2戦はトヨタ、シトロエン、ヒュンダイで表彰台を分け合い、今回はフォード(Mスポーツ)がシーズン初表彰台を獲得、シトロエン&トヨタとそれに並び立った格好である。

しかも今回はトップ4がそれぞれ違うマシンというかたちであり、2019年のWRCはなかなかの混戦ぶりを見せてもいる状況だ。初王座めざすタナクと7連覇を狙うオジェの戦い、そしてマニュファクチャラーズ部門V2を期すトヨタの覇道、いずれのタイトル争いも多岐多彩な今後の展開が予想される。

WRCの次戦第4戦はフランス、ターマック(舗装路)戦のツール・ド・コルスだ。3月28~31日に開催される。

《遠藤俊幸》

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