フィアット『チェントヴェンティ』、小型EVはカスタマイズ自在…ジュネーブモーターショー2019

フィアット・チェントヴェンティ(ジュネーブモーターショー2019)
フィアット・チェントヴェンティ(ジュネーブモーターショー2019)全 18 枚

フィアットは、スイスで開幕したジュネーブモーターショー2019において、フィアット『コンセプト・チェントヴェンティ』(Fiat Concept Centoventi)を初公開した。

画像:フィアット・チェントヴェンティ

フィアットは1899年、イタリアで創業した。今年は、フィアット創業から120周年に当たる。これを記念して、フィアットがジュネーブモーターショー2019で初公開したのが、コンセプト チェントヴェンティだ。車名の「チェントヴェンティ」とは、イタリア語で120を意味する。

1980年代のパンダがモチーフ。外装は自由にカスタマイズ可能

コンセプト・チェントヴェンティは、小型のEVを提案するコンセプトカーだ。モチーフは、1980年代の『パンダ』に求められた。ボディサイズは、全長3680mm、全幅1470mm、全高1527mm、ホイールベース2430mm。フィアットによると、コンセプト・チェントヴェンティは「白紙のキャンバス」。ルーフ、バンパー、ホイールカバーなどの外装は、「4Uプログラム」を利用して自由にカスタマイズできる。バンパーやフェンダーを、テクスチャー素材にすることも可能だ。

フィアット・チェントヴェンティ(ジュネーブモーターショー2019)フィアット・チェントヴェンティ(ジュネーブモーターショー2019)大型のテールゲートには、外部へのメッセージ表示機能が付く。安全上の理由から、走行中は「Fiat」のロゴを表示するだけだが、停止するとドライバーは「メッセンジャーモード」に切り替えることができ、広告などを表示することが可能。ソーシャルメディアデバイスとしても機能する。

内装もカスタマイズ自在。20インチの大型ディスプレイが装備可能

コンセプト・チェントヴェンティのインテリアは、エクステリア同様、自由にカスタマイズできるのが特徴だ。ダッシュボードには、「レゴブロック」のような特許取得済みのインターロックマウントシステムを採用。追加コンポーネントを簡単に取り付けることができる。

フィアット・チェントヴェンティ(ジュネーブモーターショー2019)フィアット・チェントヴェンティ(ジュネーブモーターショー2019)ドアトリムは、冷蔵庫のドアからインスピレーションを得た。収納ポケット、ボトルホルダー、オーディオスピーカーを取り付けることができる。シートは、クッションやヘッドレストの色や素材を変更できる。 助手席は収納ボックスやチャイルドシートに置き換えることも可能。リアシートは回転して格納され、荷物スペースを拡大できる。

新しい素材も導入。例えばシートは、ポリオレフィン樹脂を配合した新しいプラスチック素材を使う。フィアットによると、一般的なプラスチックよりも重さは3分の1で済むという。シートバックとヘッドレストには、100%リサイクルの糸で作られた「3Dニット」技術を採用する。この技術は、スニーカーやスポーツウェアなど、スポーツ分野ですでに使用されている。

フィアット・チェントヴェンティフィアット・チェントヴェンティコンセプト・チェントヴェンティには、最新のコネクティビティを採用する。インストルメントパネルには、2つのソリューションを用意した。ひとつは、スマートフォンを10インチディスプレイに組み合わせたもの。ドライバーは自分のスマートフォンやタブレットをダッシュボードに接続して、ナビゲーションや音楽、メッセージングなどの機能が利用できる。

もうひとつが、フルデジタルの20インチディスプレイ。このディスプレイのサポートは、バッテリーの充電状態や先進運転支援システム(ADAS)、カーシェアリングなどの情報が表示される。

標準状態での航続は100km。バッテリーを増やすことで航続を500kmに延ばす

EVパワートレインも、カスタマイズできる仕様とした。標準状態では、バッテリーが1個搭載され、1回の充電での航続は100km。オプションで、バッテリーを最大3個に増やすことができ、航続は最大で500kmまで延びる。

コンセプト・チェントヴェンティでは、オープンルーフが選択できる。ルーフには、太陽電池パネルを装備することも可能。ソーラーパネルで発電した電力を、駐車中のエアコンの稼働や、デジタルディスプレイの表示に利用することができる。

《森脇稔》

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