神奈川県の大船駅(鎌倉市)と湘南江の島駅(藤沢市)を結ぶ江の島線を運営する湘南モノレールは3月16日、決済サービスに『PayPay』(ペイペイ)を鉄道会社としては初めて導入する。
『PayPay』は、ソフトバンクとヤフーが共同出資したPayPay株式会社が2018年10月から開始したQRコード・バーコード決済サービスで、同年12月に実施した「100億円あげちゃうキャンペーン」で大きな話題を撒き、今年2月からその第2弾が実施されている。
鉄道会社の決済サービスはSuicaなどのICカードが主流で、読取りが遅いQRコードは改札機の改修が必要であること、改札口の流れを阻害することなどの問題で、改札口を通過できる乗車券機能としての導入は本格的に進んでいない。
現在、その機能を持つ鉄道会社は、広島県のスカイレールサービスが運営する広島短距離交通瀬野線(スカイレールみどり坂線)、福岡県の北九州高速鉄道(北九州モノレール)、沖縄県の沖縄都市モノレール(ゆいレール)のみで、JRグループではJR東海が2016年10月にQRコードを利用した新幹線乗車の実証実験を行なっているが、実用化の時期は未定となっている。
湘南江の島駅 (AC)湘南モノレールの『PayPay』では、改札口を通過できる乗車券機能はなく、大船駅での定期券(連絡定期券を含む)や1日フリーきっぷ、各種企画乗車券の購入、大船駅と湘南江の島駅でのオリジナルグッズの購入、湘南ボウル(神奈川県鎌倉市)のプレイ料金などの決済に限定される。QRコードの読み取りは、湘南モノレール側が提示したものをユーザーがアプリで読み取るユーザースキャン方式となる。