ポルシェ創業者の曾孫、EVスポーツカーコンセプト発表…ジュネーブモーターショー2019

ト二ー・ピエヒ氏の曾祖父はフェルディナント・ポルシェ氏。父はかつてVWグループを率いたフェルディナント・ピエヒ氏

0~100km/h加速3.2秒、最高速250km/h。航続は500km

モジュラープラットフォームがさまざまなパワートレインやボディタイプに対応

ピエヒ・マーク・ゼロ(ジュネーブモーターショー2019)
ピエヒ・マーク・ゼロ(ジュネーブモーターショー2019)全 17 枚

ピエヒオートモーティブ(Piech Automotive)は、ジュネーブモーターショー2019において、EVスポーツカーコンセプト、ピエヒ『マークゼロ』(Piech Mark Zero)を初公開した。

画像:ピエヒ・マーク ゼロ

ト二ー・ピエヒ氏の曾祖父はフェルディナント・ポルシェ氏。父はかつてVWグループを率いたフェルディナント・ピエヒ氏

ピエヒオートモーティブは、ドイツ・ミュンヘンとスイス・チューリッヒに拠点を置く新興自動車メーカーだ。ト二ー・ピエヒ氏とレア・スターク・ラジシック氏が、2016年に共同設立した。ト二ー・ピエヒ氏は、かつてフォルクスワーゲングループを率いたフェルディナント・ピエヒ氏の息子であり、ポルシェを創業したフェルディナント・ポルシェ氏の曾孫にあたる。

ピエヒオートモーティブの最初の1台が、ジュネーブモーターショー2019で初公開されたマークゼロ。スポーツカーの素晴らしさを、電気自動車の時代に持ち込むことを目指して開発したスタディモデルだ。ボディは2ドアクーペで、そのサイズは全長4432mm、全幅1991mm、全高1250mm、ホイールベース2620mmとなる。

0~100km/h加速3.2秒、最高速250km/h。航続は500km

マークゼロは、1回の充電での航続が、WLTP計測で500kmの性能を備えたEVスポーツカーコンセプトだ。新開発のバッテリーセルを採用しており、充電や放電中に熱くなることがほとんどないという。バッテリーの過熱を抑えたことにより、電池に流れる電流量を大幅に向上させることが可能に。急速充電モードでは、バッテリーの8割の容量を、4分40秒で充電できる。

また、バッテリーの過熱を軽減したことで、液体を使わず、空気だけでバッテリーを冷却することを可能にした。これにより、重量がおよそ200kg軽量化でき、車両重量を1800kg以下に抑えた。バッテリーは、センタートンネルとリアアクスルに搭載。これは、重量を分散させることが狙いだ。モーターは前後に搭載。フロントアクスルのモーターは、最大出力204hpを発生。リアアクスルにはモーターが2個搭載されており、それぞれが最大出力204hpを引き出す。トータル出力は612hpで、動力性能は0~100km/h加速が3.2秒、最高速が250km/hとなる。

ピエヒオートモーティブは、バッテリーを中国のDESTENグループと共同開発した。DESTENグループは、充電時間が短く、過熱しないバッテリーセルと電池パックを開発。DESTENグループは今後、このバッテリー技術を自動車産業全体に展開していく予定だ。

モジュラープラットフォームがさまざまなパワートレインやボディタイプに対応

ピエヒオートモーティブは、さまざまな車体や動力伝達装置のバリエーションを可能にするモジュラープラットフォームを開発した。このモジュラーコンセプトにより、ピエヒオートモーティブの自動車は、ソフトとハード両面でアップデートしたり、必要に応じて部品を交換したりしながら、長期間に渡って最高の状態を保つことができるようになるという。

モジュラー構造を採用したことにより、パワートレインの選択肢が広がった。通常の内燃機関エンジンに加えて、ハイブリッド、EVなどのすべてのパワートレインを、同じボディと組み合わせることが可能になるという。

また、ピエヒオートモーティブはこのコンセプトに基づいて、2シーター、4シーター、SUVの3種類のボディを市販することも検討している。これ以外の、例えばトラックのような車体も、将来実用化される可能性があるという。ピエヒオートモーティブは、マークゼロを複数のパートナー企業と協力しながら、量産化する方針。ドイツの製品基準に完全に適合するように開発・生産し、製造パートナーについては今後発表する予定、としている。

《森脇稔》

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