【JNCC 第2戦】無給油作戦が余裕を生んだ…広島は渡辺学の圧勝

JNCC 第2戦
JNCC 第2戦全 37 枚

開幕戦の大阪プラザ阪下から、西へ舞台は移り、例年通り広島のテージャスランチへ。プラザ阪下はモトクロスコースベースだが、テージャスランチは山間の牧場ベース。シーズンが進むにつれ、本格フィールドに。

テクニカルにも、イージーにも、変幻自在のコースであるテージャスランチは、この2019シーズン、走りごたえのあるスタイルに。大きなヒルクライムセクションを3つ用意、これすべてに迂回ルートを設定したことで、見応えのあるレースになった。

ホールショットは、ベータの齋藤祐太朗。2ストローク300ccの分厚いトルクを活かしてスタートダッシュを決めるが、まもなく渡辺学、鈴木健二、中島敬則、そして開幕の優勝ライダー馬場大貴がトップグループを形成。この内、渡辺・鈴木が徐々に飛び出していくという序盤の展開は、おなじみの姿だ。

渡辺・鈴木はぴったりくっついて走るものの、ペースが上がらない。3人目が絡んだり、もっと難しければ、ペースを乱されるだろうが、二人にとっては3時間の長丁場、バトルし続けるのは得策ではない。ある程度のペースで、後続との距離を保ちながら、ラスト数周でしかけるのがセオリーだ。渡辺には、もう一つ作戦があった。15Lのビッグタンクで無給油でいければ、それがアドバンテージになるだろうと。これも、ペースを落とした理由だった。

JNCC 第2戦JNCC 第2戦

ところが中盤、鈴木がミス。ヒルクライムで前を阻まれタイムロス、1分ほど渡辺との差がついてしまった。鈴木は「すでにかなり遠くに行かれてしまったので、諦めました…」とのこと。渡辺は、ラスト1周で念のため少量給油をして悠々とファイナルラップを周回。みごと今季初勝利を手にした。

渡辺、鈴木、中島、そして4位に馬場。実に上位4名がヤマハで占められただけでなく、2番目のクラスであるAでも鈴木涼太がYZ250X(ヤマハ)で連勝。これまで、止むこと無くクロスカントリーへ大所帯で参戦し続け、また後輩・若手への面倒見のいいヤマハが、いよいよ強い2019年。第3戦、ワイルドボア鈴蘭からはテージャスランチよりもハードなスキー場ベースのコースが続く。

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《稲垣 正倫》

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