登壇した技術開発担当の中畔邦雄副社長も、「技術の日産の象徴である、ニッサン インテリジェント モビリティの3つの柱であるドライビング・パワー・インテグレーションのなかの、ドライビングを具現化する最新技術です」と強調。日産としての自信をうかがわせた。
同社が運転支援技術のパイオニアとして、20年以上にわたり技術革新をリードし、それまでの集大成となる「プロパイロット」を『セレナ』に搭載することで実用化を果たしたのが2016年。そこから、今ではグローバル7モデルに採用を拡大し、搭載数は累計35万台を突破している。
そんなプロパイロットがさらなる進化を遂げ、360度センシングと3D高精度地図データを用い、精確なハンドリング制御を可能にしたことで、高速道路のナビ連動ルート走行と同一車線内のハンズオフ機能の組み合わせという世界初の試みを実現したのだ。
「プロパイロット2.0」では、高速道路に乗っている間、ナビゲーションと運転支援システムが連動して運転をサポートしてくれる。

ちなみにハンズオフ機能が使用できるのは同一車線内を走行中のみで、車線変更を行う時にはドライバーはハンドルに手を添えることが必要となる。


そして完全に右車線に入ると、再度ハンズオフ機能が使用可能となり、完全に追い抜きが終了したあと、左側のクルマとの安全な距離が確保できたとシステムが判断したところで、再び元の車線へ戻るための車線変更の提案が表示される流れだ。

最後に、多くのメーカーが注力する自動運転システムの開発において、「日産の一番の強みは?」という記者の質問に対し、中畔副社長は「世界中の様々な走行シーンでキチンと走り切れる、そして乗っているお客様が不安を感じず安心して任せられる性能という部分では、日産はかなりリードしていると思っています」と、新しい技術に対しての揺るぎない自信を示し、「他がやらぬことをやる。自らが信じることを恐れず、世界に先駆けて世の中を変えていくチャレンジャーでありたい」という創業以来のDNAを継続する方針だ。