[取り付け方で音が変わる]スピーカーケーブル その2…接点を少なくする

スピーカーケーブルの一例(チェルノフケーブル)。
スピーカーケーブルの一例(チェルノフケーブル)。全 1 枚

カーオーディオシステムは、製品をクルマに取り付けて初めて完成をみる。そして、その完成度を上げるためのさまざまなコツやセオリーが存在し、実践されている。それら1つ1つを紹介しながら、カーオーディオの面白さ、奥深さを浮き彫りにしようと試みている。

前回からは新章に突入し、「スピーカーケーブル」の引き回し(ワイヤリング)に関するセオリーの解説を開始した。

今回は、前回に説明したことの補足から入りたい。前回は「スピーカーケーブル」の配線における1つ目のセオリーとして「左右で同じケーブルを使うこと」について説明したのだが、長さに関しては左右で同様とするべきながらも、取り付けの都合によっては左右で長さが変えられることも有り得ることを紹介した。長さを揃えたいがために片側のケーブルが相当に余ることになるのもよろしくないからだ。

しかしながら実は、長さが余った場合の上手な対処方法も存在している。それは「蛇行させる」だ。余剰部分がそれほど長くないならば、余った部分をくねくねと蛇行させるように這わせて固定すれば、音的な悪影響をそれほど受けずにすむのだ。ただし、曲げる箇所は緩やかに曲げることが条件となる。急激なカーブを描くと曲げた部分にストレスが掛かる。それはあまり良いことではないのだ。

さて、次なるセオリーを紹介しよう。それは、「接点を少なくする」である。なので、よほどの事情がない限り、ケーブルを途中で継ぎ足すのは極力避けたい。継ぎ足せば接点が増える。そうすることで伝送ロスが起こり得るし、抵抗となることもある。そのような可能性はできる限り排除するべきなのだ。

であるので、事前の長さ測定は非常に重要な作業となる。カーオーディオプロショップでは可能な限り厳密に長さを測り、少々の余裕を持った適正な長さのケーブルを用意する。

ところで、「スピーカーケーブル」の多くは信号の流れる方向が定められている。それを無視しても問題ないという声も聞かれるが、音が変わることも事実としてあるようだ。場合によってはそれを逆手にとって、「サウンドチューニング」的に敢えて逆方向に取り付けられることも有り得ている。

ただし精神衛生上的には、定められている方向に従って引き回した方が良い。わざわざ推奨に反する必要はないだろう。

今回はここまでとさせていただく。次回も「スピーカーケーブル」の引き回しに関した解説を続行する。お楽しみに。

【連載】“取り付け方”で音が変わる? Part6 ケーブル編 その2「スピーカーケーブル ll」

《太田祥三》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 真夏のダッシュボードが20度以上低下!? 驚きの遮熱サンシェード新時代[特選カーアクセサリー名鑑]
  2. スズキ『エブリイ』が災害時は「シェルター」に、軽キャンピングカーの新たな可能性
  3. 『アトレーRS』ベースで力強い走り! 軽キャンピングカー「HAPPY1 Turbo」585万円で発売
  4. トヨタ『ランドクルーザー』公式アイテム、2025年夏の新作発売へ
  5. メルセデスベンツ『CLA』新型、第4世代「MBUX」にセレンスの会話型AI技術搭載
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る