【トヨタ RAV4 新型試乗】ベストグレードは2リットルのアドベンチャー…渡辺陽一郎

SUVの高人気を受けて日本復活

カーブの挙動が軽快な2リットル

ベストグレードは2リットルのアドベンチャー

トヨタ RAV4 Adventure(アドベンチャー)
トヨタ RAV4 Adventure(アドベンチャー)全 8 枚

SUVの高人気を受けて日本復活

初代トヨタ『RAV4』は、5ナンバーサイズのコンパクトなSUVとして1994年に発売された。質感は高くないが、デザインと運転感覚が軽快で、若いユーザーの共感を呼んだ。

【画像全8枚】

ところが2代目以降は北米市場を重視してボディを拡大させ、内外装の雰囲気も日本のユーザーから離れてしまう。2007年にはホイールベース(前輪と後輪の間隔)を伸ばして後席の居住性を高めた『ヴァンガード』が発売され、4代目のRAV4は国内で売られなかった。

ところが5代目で国内販売を復活させた。一番の理由はSUVの高人気だ。トヨタのSUVには、Lサイズの『ハリアー』とコンパクトな『C-HR』があるが、中間のミドルサイズはない。ハリアーは価格が高く、C-HRは後席が狭いこともあって、RAV4を導入した。

カーブの挙動が軽快な2リットル

ハリアーとC-HRは典型的なシティ派SUVだが、現行RAV4はプラットフォームを前輪駆動の『カムリ』と共通化しながら、4WDに力を入れた。サイズと価格はハリアーとC-HRの中間でも、クルマの性格は少しオフロード指向を強め、日産『エクストレイル』などに近い。

従って前輪駆動の2WDは低価格のXに限られ、ほかのグレードは4WDになる。エンジンは2リットルのノーマルタイプと2.5リットルのハイブリッドで、後者の4WDは後輪をモーターで駆動するE-Fourだ。

トヨタ RAV4 Adventure(アドベンチャー)トヨタ RAV4 Adventure(アドベンチャー)
2リットルエンジンは、車両重量が1600kg前後に達するからパワフルではない。しかし直噴式の採用で、排気量の割には実用回転域の駆動力に余裕がある。運転しやすく、エンジン音もマイルドだから上品な印象を受けた。

カーブを曲がる時の挙動は、高重心のSUVとしては軽快だ。峠道でもボディの揺り返しが少ない。アドベンチャーとG・Zパッケージには、ダイナミックトルクベクタリングAWDが備わる。カーブを曲がる時に、外側に位置する後輪の駆動力を高め、車両の進行方向を積極的に内側へ向ける。この機能は未舗装路でも有効に働いて、旋回軌跡が拡大しにくい。

ベストグレードは2リットルのアドベンチャー

トヨタ RAV4トヨタ RAV4
ハイブリッドは2リットルに比べてエンジンの回転感覚が少し粗く、アクセルペダルを踏み増した時のノイズも若干耳障りだ。その代わり排気量が2.5リットルだから動力性能は高い。E-Fourは後輪を駆動するモーターに余裕を持たせ、車両の向きを変えやすい。開発者は「後輪のモーターの駆動力を高めるため、ノーマルエンジンが2リットルなのにハイブリッドは2.5リットルにした」という。

それでもRAV4の魅力は、軽快に走る2リットルだろう。ハイブリッドはボディの重さを意識させ、走行安定性も若干下がる。後席の下に駆動用電池を搭載するから、座面の柔軟性も少し低く、座った時に底付き感が生じる。またハイブリッドの価格は、排気量の拡大もあり、2リットルよりも61万円少々高い。

ベストグレードは2リットルのアドベンチャー(313万7400円)で、予算を抑えるならXの4WD(283万5000円)も推奨できる。

トヨタ RAV4 Adventure(アドベンチャー)トヨタ RAV4 Adventure(アドベンチャー)

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

渡辺陽一郎|カーライフ・ジャーナリスト
1961年に生まれ、1985年に自動車雑誌を扱う出版社に入社。編集者として購入ガイド誌、4WD誌、キャンピングカー誌などを手掛け、10年ほど編集長を務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向した。「読者の皆様に怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も大切と考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心掛けている。

《渡辺陽一郎》

渡辺陽一郎

渡辺陽一郎|カーライフ・ジャーナリスト 1961年に生まれ、1985年に自動車雑誌を扱う出版社に入社。編集者として購入ガイド誌、4WD誌、キャンピングカー誌などを手掛け、10年ほど編集長を務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向した。「読者の皆様に怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も大切と考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心掛けている。

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