自動車のニュースいうと乗用車関連が多いけれども、街で目にするのは商用車の方になじみがある人は多いかも。日産自動車は、神奈川県追浜のグランドライブで、商用車をより身近に感じてもらおうと、「#日産あんばさだー はたらくクルマ取材会」を開催した(12日)。
展示された車種では、多くの人が乗った経験があるマイクロバス『シビリアン』の幼稚園バスや、パレードで用いられる『リーフ』のオープン仕様、さらに『セレナ』や『キャラバン』あたりはすでにおなじみだろう。
さらに『NV100クリッパー』から『シビリアン』まで、商用車フルラインナップで選べる「ライフケアビークル」が展示されたほか、2018年にモデルチェンジした高規格救急車をはじめ、総重量を3.5トンに抑え、現行の普通免許でも運転できるトラック、『アトラスF24』なども登場し、メディアでも試乗の機会のほとんどないクルマをテストコースで走らせることができ、盛りだくさんの内容だった。
企画の意図を、日産自動車日本事業広報渉外部鵜飼さんに聞いた。「実は他業界から転職して日産自動車に入社して約2年。私自身が、日産自動車ってこんなクルマも作っていて、こういう取り組みもしているのか、と発見や気づきが多かったというのがきっかけです」。
リーフのオープンカー(参考画像)「社外でも知らない人はいるのではないか。そして、こういうことに特化した企画をしたら興味を持ってくれるのではないか。そういったことからスタートしました」
「そうは言っても、まさにビジネスライクで華やかさといった要素を求めていないクルマたち。どうしたら取材してくださる方に興味を持ってもらえるだろうか。そこで1台に1名、担当スタッフを配置して、説明できて質問にお答えできるようにしました」
スロープ部には様々なデカールなどを貼ることも可能。車いすの利用者に限らず、海外からの旅行者の大型トランクなど、多岐にわたって重宝しているのだそうだ。(NV200タクシーユニバーサルデザイン)今回のイベントは、自動車専門メディア向けではなく、ブロガーやユーチューバーといったインターネット界のインフルエンサーを中心に招いての取材会。「正直、自動車メディアには響くかどうか心配していたのですが、今回の反響を見ると、もっと多くの方にお声がけしても良かったのかも」と鵜飼さん。
商用車を趣味や興味の対象としている人はもしかすると少ないかもしれないが、逆に、クルマが好きでもそうでなくても、私たちの暮らしと切っても切れないのが商用車であり、今回の取材会に集められたクルマたちだ。ニッチなテーマでの取材会ではあるが、より広い層から共感を集め、親近感を感じてもらいやすいテーマかもしれない。
乗り降りのしやすさの他、しっかり固定でできて、安定した姿勢で車いすのまま乗車できる。体験してみると発見は多かった。(NV200タクシーユニバーサルデザイン)