【INDYCAR 第10戦】アレクサンダー・ロッシが圧倒的な強さで今季2勝目、シリーズ首位に接近…佐藤琢磨は決勝10位

優勝した#27 ロッシ。
優勝した#27 ロッシ。全 8 枚

現地23日、インディカー・シリーズ第10戦の決勝レースが米ウィスコンシン州のロードコース「ロードアメリカ」であり、アレクサンダー・ロッシが圧勝を飾った。ロッシは今季2勝目で、シリーズランキング首位に迫っている。佐藤琢磨は決勝10位。

ラウンド消化数の面では早くも後半戦に入ってきた北米最高峰シリーズ、第10戦ロードアメリカの予選を制したのは19歳のコルトン・ハータ(#88 Harding Steinbrenner Racing/ホンダ)だった。今季第2戦でのシリーズ最年少優勝に続き、シリーズ最年少ポール獲得も達成である(19歳83日でのポール獲得とされる。初優勝時は18歳)。

しかしながらレースは、予選で2位に甘んじたアレクサンダー・ロッシ(#27 Andretti Autosport/ホンダ)が完全に支配する展開となる。ロッシはローリングスタートからのオープニングラップで隣のハータをパスすると、圧巻の速さと強さで後続を突き放していった。

最終的に2位となったウィル・パワー(#12 Team Penske/シボレー)に28秒の大差をつけ、55周のうち54周でトップ走行を記録する圧勝、ロッシは第4戦ロングビーチ以来の今季2勝目を飾った。ロングビーチでもそうだったが、勝つときのロッシはとにかく凄まじいまでの圧倒ぶりを見せつける印象である。

優勝した#27 ロッシ。優勝した#27 ロッシ。

#27 ロッシのコメント
「予選で自分たちに不足していたものが何かをチームは発見し、昨晩のうちに対策を施してくれた。今日のマシンは、自分が今までレースをしてきたなかで最高のレベルに仕上がっていたんだ。チームに深く感謝したい。今日、我々は必要としていた勝利を手中にできた。圧倒的な勝利を実現し、自分たちのチャンピオンシップ獲得に向けた意気込みをあらためてアピールすることもできたと思う」

シリーズポイントランキング2位のロッシは、これで首位のジョセフ・ニューガーデン(#2 Team Penske/シボレー:今回決勝3位)に7点差と迫り、昨年最終戦まで争いながら実現できなかったタイトル獲りに向けても大きな展望が開けてきたといえよう。インディではほぼ同点といってもいい点差もそうだが、彼自身が言うように今回の勝ち方がそう思わせる部分も大きい。

決勝ローリングスタート、最前列には史上最年少ポールの#88 ハータ(向かって左)と、優勝することになる予選2位の#27 ロッシ。決勝ローリングスタート、最前列には史上最年少ポールの#88 ハータ(向かって左)と、優勝することになる予選2位の#27 ロッシ。

今回の決勝4位は佐藤琢磨の僚友であるグレアム・レイホール(#15 Rahal Letterman Lanigan Racing/ホンダ)、5位は昨季王者のスコット・ディクソン(#9 Chip Ganassi Racing/ホンダ)だった。6位は昨季まで日本のトップカテゴリーを主戦場にしていたフェリックス・ローゼンクヴィスト(#10 Chip Ganassi Racing/ホンダ)、ポール発進だったハータは最終結果8位。

佐藤琢磨(#30 Rahal Letterman Lanigan Racing/ホンダ)は予選で6位につけ、決勝でも1周目には5番手へと上がる好発ぶりを見せた。だが、上位を走っていた序盤のうちに他車との交錯で順位が大きく下がってしまうことに。それでも粘り強く戦い、10位までポジションを戻してレースを終えている。

#30 佐藤琢磨は決勝10位。#30 佐藤琢磨は決勝10位。

#30 佐藤琢磨のコメント
「スタートはいいものが切れました。でも、ライバルとターン3でサイドバイサイドの戦いになった時、不幸にも押し出されてしまいました。あんな走り方をされたのは本当に残念です。大きく順位を落とし、そこからはポジション挽回を目指す戦いをゴールまで続けました。最後のピットストップからのバトルでは自分たちのタイヤ選択も正しく、2台をパスすることができたのは今日のレースで良かった部分ですね。しかし、トップ6でのゴールが充分可能だったレースでそれを実現できなかったことはたいへん残念です」

シリーズランキングでは琢磨(今季1勝)は前戦終了時よりひとつ下げて6位、首位ニューガーデンとは110点差の状況となっている(402対292)。

決勝2位の#12 パワー。決勝2位の#12 パワー。

次戦第11戦は現地7月14日決勝の日程で、カナダのトロントにて開催される(市街地コース戦)。ここから第13戦までは3週連続開催が組まれており、全17戦のシリーズは7月、一気に佳境へと歩みを進めていくことになる。

《遠藤俊幸》

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