メルセデスベンツ CLA 新型、421馬力の「AMG45」発表…世界最強の量産4気筒

メルセデスAMG CLA45S 4MATIC+ 新型
メルセデスAMG CLA45S 4MATIC+ 新型全 19 枚

メルセデスベンツの高性能車部門、メルセデスAMGは7月4日、『CLA45 4MATIC+』(Mercedes-AMG CLA 45 4MATIC+)を欧州で発表した。新型「CLAクーペ」シリーズの頂点に位置する高性能グレードとなる。

新型には、新開発の2.0リットルターボエンジンを搭載する。メルセデスAMGによると、量産車向けの4気筒エンジンとしては、世界で最もパワフルという。

「AMG35」シリーズの上に位置

メルセデスAMGはすでに、新たなシリーズとして「35」を発表している。35シリーズのパワートレインは「M260型」と呼ばれ、直噴2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンを、AMGがチューニングしたユニットだ。最大出力306hp/5800~6100rpm、最大トルク40.8kgm/3000~4000rpmを獲得する。

トランスミッションは7速デュアルクラッチの「AMGスピードシフトDCT7G」で、駆動方式は4WDの「4MATIC」のAMGパフォーマンス仕様となる。前後の駆動トルク配分はFFを基本に、走行状況に応じて50対50の範囲まで変化する。新型『CLAクーペ』ベースのメルセデスAMG『CLA35 4MATIC』の場合、0~100km/h加速4.9秒、最高速250km/h(リミッター作動)のパフォーマンスを実現した。メルセデスAMG CLA45S 4MATIC+ 新型メルセデスAMG CLA45S 4MATIC+ 新型

新設計のツインスクロールターボ採用

これに対して、CLA45 4MATIC+の新開発の直噴2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンは、「M139型」と呼ばれる。排気量は1991cc。新設計のツインスクロールターボチャージャーは、低い回転域での最適なレスポンスと高回転域での高いパワー特性を兼ね備えている。

これに加えて、タービンハウジングを、並行に配された2つの流路に分割し、排気流を別々にタービンに供給することを可能にした。その結果、低いエンジン回転数でも高いトルクが得られ、非常に優れたレスポンスを実現しているという。

また、メルセデスAMG『GT』の4ドアクーペの4.0リットルV型8気筒ツインターボエンジン同様、コンプレッサーとタービンのシャフトに、メルセデスAMGの4気筒ターボとして初めて、ローラーベアリング(ころ軸受)を採用した。ローラーベアリングは、ターボチャージャー内の機械的摩擦を最小限に抑える効果を発揮する。これにより、ターボチャージャーはよりスピーディなレスポンスを可能にし、より速く16万9000rpmの最高回転数に到達するという。

M139型では、ターボチャージャーはエンジンとフロントのバルクヘッドの中間にレイアウトされた。35シリーズのM260型と比較すると、シリンダーヘッドの向きは180度異なる。メルセデスAMGによると、低いボンネットデザインに配慮したためという。

ターボチャージャーの冷却には、油と水に加えて、新鮮な空気が使用される。エアディフレクターとして設計されたエンジンカバーとボンネットの下にあるダクトを介して、ラジエータグリルからの風がターボチャージャーに当たるようデザインされた。メルセデスAMG CLA45S 4MATIC+ 新型メルセデスAMG CLA45S 4MATIC+ 新型

2種類のチューニングを用意

これらの新技術の導入により、CLA45 4MATIC+のM139型直噴2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンは、最大出力387hp/6500rpm、最大トルク48.9kgm/4750~5000rpmを発生する。トランスミッションは8速デュアルクラッチの「AMGスピードシフトDCT 8G」、駆動方式は4WDの4MATICのAMGパフォーマンス仕様だ。0~100km/h加速4.1秒、最高速250km/h(リミッター作動)の性能を発揮する。

さらなるパフォーマンスを求める顧客には、「S」バージョンが設定される。ターボのブースト圧は、1.9から2.1に引き上げられた。これにより、M139型直噴2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンは、最大出力421hp/6750rpm、最大トルク51kgm/5000~5250rpmを獲得する。標準バージョンに対して、パワーは34hp、トルクは2.1kgmの上乗せとなる。0~100km/h加速は4.0秒、最高速は270km/h(AMGドライバーズパッケージ)の性能を備えている。

また、現行45シリーズの「M133型」直噴2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンは、最大出力が381hp/6000rpm、最大トルクが48.4kgm/2250~5000rpm。新開発のM139型では、旧エンジンを40hp、2.6kgm上回るスペックを達成している。メルセデスAMGによると、421hpのパワーは量産車向けの4気筒エンジンとしては、世界で最もパワフルという。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 洗車に向いた季節の到来に合わせて、モチベが上がるカーウォッシュギアが新登場![特選カーアクセサリー名鑑]
  2. コメリの新洗車グッズ発売!ホースリール&ノズル、性能と価格に注目
  3. 第二期「洗車場ブーム」到来?…純水・トンネル型・エンタメ性・AI認証決済など進化する洗車場
  4. 『アルファード』なのに4人乗り! 超豪華仕様「スペーシャスラウンジ」って一体どんなクルマ?
  5. そのニオイ、原因はエバポレーター! 今すぐできる簡単DIY洗浄法とは?~Weeklyメンテナンス~
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. トヨタ「GRファクトリー」の意味…モータースポーツのクルマづくりを生産現場で実現【池田直渡の着眼大局】
  2. 地域再エネ活用の収益を還元、ホンダ N-VAN e:を茨城県神栖市へ無償提供
  3. “走る巨大バッテリー”の実力! BEV+家電は悪天候でも快適に遊べる組み合わせだった
  4. EVシフトの大減速、COP消滅の危機…2024年を振り返りこの先を考える 【池田直渡の着眼大局】
  5. 【学生向け】人とくるまのテクノロジー展 2025 学生向けブース訪問ツアーを開催…トヨタ、ホンダ、矢崎総業、マーレのブースを訪問
ランキングをもっと見る