箱根の登山電車が小田原の蒲鉾店へ譲渡…最後の吊掛け式モハ1形107号

8月上旬に譲渡されることになったモハ107号。
8月上旬に譲渡されることになったモハ107号。全 1 枚

神奈川県の小田原駅(小田原市)と強羅(ごうら)駅(箱根町)を結ぶ箱根登山鉄道は7月8日、同社最後の吊掛け式電車であるモハ1形モハ107号を小田原市の蒲鉾店に譲渡すると発表した。

モハ107号は、モーターから直接車軸を駆動させて走行する「吊掛け式」と呼ばれる方式を採用した箱根登山鉄道最後の電車である、モハ1形103+107編成のうちの1両。

モハ1形はもともと大正時代に登場したチキ1形と呼ばれる木造電車で、小田急電鉄の乗入れに際し、小田原~箱根湯本間が複電圧化(600V・1500V)された1950年に車体が鋼体化され、1952年にはチキ1形からモハ1形に形式名を変更。103+107編成は1993年に2両固定編成化され、現在の姿となっている。

2007年までには104+106編成が同じモハ1形でありながら、モーターから継手を介して車軸を駆動させる近代的な「カルダン方式」に改められ、以来、103+107編成のみが吊掛け式として残り、7月20日限りで引退する運びとなった。同日には小田原市内の入生田(いりうだ)車庫で10時30分から14時30分までお別れイベントが開催される。

譲渡先は小田原市内にある「鈴廣蒲鉾本店」で、8月上旬に譲渡される予定。店舗の一部として活用される見込みだが、その方法については「株式会社鈴廣蒲鉾本店のホームページ等でご確認ください」としている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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