パナソニックは、自動車の部品点数や組み立て工数の削減、車載LEDライトなどの意匠性向上に貢献する「基板対FPCコネクタ」(シリーズ名:CF1)の本格量産を2019年7月から開始する。
欧州や日本などにおける車載LEDライトの法改正に伴うDRL(デイタイム ランニングライト)などの普及や、車室内インストルメントパネルなどの意匠性向上を背景に、車載向けFPC(フレキシブル プリンテッド サーキット=柔軟性のある回路基板)は、今後の需要拡大が見込まれている。また、最近ではBMS(バッテリー マネージメント システム=リチウムイオン電池の電圧監視用システム)などの配線接続用途にも広がりをみせている。
こうした状況を受けて、同社はFPCと基板を直接接続できる独自の金属端子接続構造のコネクタを製品化。これまで接続時に必要だった中継ワイヤーハーネスや、はんだ付けといった作業が不要となることで、部品点数と組み立て工数を削減できるほか、自動車の軽量化も期待できる。
また、金属端子であるプラグ(FPC側)とレセプタクル(基板側)を確実に挟み込む、独自のダブルクリップ接点構造や、コネクタの不完全嵌合を防止する慣性ロック構造を採用することで、優れた耐振動性や高い信頼性を実現。LEDライトをはじめ、BMSの電池パックや基板の接続用FPCにも展開可能とした。
接続方法の比較用途としては、DRL(ヘッドランプ)のほか、リアランプ、サイドミラー、インストルメントパネル、シフトレバー、ステアリングスイッチ、BMS、カメラなどの配線接続。発売地域はグローバルとなる。