アウディ A8 新型に48ボルトのAIアクティブサス、2019年8月に欧州設定へ

アウディ A8 新型に48ボルトのAIアクティブサス、2019年8月に欧州設定へ
アウディ A8 新型に48ボルトのAIアクティブサス、2019年8月に欧州設定へ全 4 枚

アウディは、新型『A8』(Audi A8)の欧州仕様車に、「AIアクティブサスペンション」を2019年8月から設定すると発表した。ドイツ本国での価格は、車両価格プラス5400ユーロ(約65万円)と公表されている。

路面の凹凸を先読みしてサスペンションを制御

AIアクティブサスペンションは、レーザースキャナーやカメラセンサーを用い、路面の凹凸を先読みすることで、サスペンションストロークをアクティブ制御するシステムだ。四輪それぞれに最大1100Nmを発生する電動式アクチュエーターとコントロールアームが連結されており、48Vバッテリーを電源として、直接的にサスペンションストロークを操作する。

その結果として、ロールやピッチをアクティブに制御する。アウディによると、ラグジュアリーセダンに相応しい滑らかでフラットな乗り心地から、スポーティセダンのようなキビキビした身のこなしまでを実現するという。

このフルアクティブの電動機械式サスペンションシステムは、ドライバーの設定と走行条件に応じて、各輪の制御を行う。ロールやピッチなどの車両の姿勢変化は、最大1100Nmを発生する電動式アクチュエーター(モーター)によって、アクティブかつ最適に制御される。

このシステムは、48Vの車両電源システムからパワーを供給され、「アウディドライブセレクト」のモード選択に応じて、ラグジュアリーセダンの滑らかな乗り心地から、スポーツカーのようなロール感の少ない引き締まったハンドリングまで、幅広い走行特性を追求している。

側面衝突の直前にボディ片側を80mm持ち上げる

また、AIアクティブサスペンションには、アクティブセーフティ機能が備わる。側面衝突が避けられないとセンサーシステムが判断した場合、ボディ片側を80mm持ち上げることで、衝撃を強固なサイドシルで受け止めることができ、キャビン変形と乗員への負荷を大幅に軽減する。

このシステムは、「アウディプレセンス360°システム」と連携したものだ。25km/h以上の速度で側面からの衝突が避けられない場合には、アクティブサスペンションは衝撃を受ける側のボディを最大80mm持ち上げる。その結果、相手の車両はボディの最も強度の高い部分、つまりサイドシルとフロア構造に衝突することになり、ボディを持ち上げない場合と比較して、キャビンの変形と乗員の胸部や腹部にかかる負荷を最大50%も軽減することが可能になるという。

量産車世界初のレーザースキャナー

新型A8には、量産車として世界初搭載となるレーザースキャナーをフロントに1基採用しているのをはじめ、ミリ波レーダー、カメラセンサー、超音波センサーを合わせて最大23ものセンサーを装備している。また、これらセンサーからの膨大な情報を統合的に分析して高度な周辺環境モデルを構築する「セントラル ドライバーアシスタンス コントローラー(zFAS)」を採用した。これにより、人間の感覚に近い、遅れの少ない自然な制御を実現している。

新型A8には、アダプティブエアサスペンションを装備する。これは、滑らかな乗り心地からスポーティなハンドリングまで、オールラウンドな能力を持つ新型A8の足元を支える技術だ。アウディは、AIアクティブサスペンションを搭載することで、新型A8の走行性能はさらに目覚ましいものになる、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  2. 日本にはないアバルトの高性能SUV、『パルス アバルト』が大胆イメチェン!
  3. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  4. 【BYD シーライオン7 新型試乗】全幅1925mmの堂々サイズも「心配無用」、快適性はまさに至れり尽くせり…島崎七生人
  5. サブコンが再評価される理由と純正ECU時代の新常識~カスタムHOW TO~
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る