【WRC 第9戦】オット・タナクがシーズン4勝目…トヨタ1-3でダブル表彰台、フィンランド戦は3年連続優勝

トヨタの#8 タナクがフィンランド戦を制して今季4勝目。
トヨタの#8 タナクがフィンランド戦を制して今季4勝目。全 8 枚

世界ラリー選手権(WRC)第9戦フィンランドが現地1~4日に開催され、オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が今季4勝目を飾った。3位にヤリ-マティ・ラトバラが入り、トヨタ勢は1-3フィニッシュ。トヨタはフィンランド戦3年連続優勝ともなっている。

森林のなかの高速グラベル(未舗装路)ステージを主体する伝統の一戦フィンランド、前戦から約1カ月半の間隔を挟んでの実質的な今シーズン後半初戦の位置付けともなるラウンドだ。トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team)にとっては陣営のホームイベントといえ、しかもワークス復帰後は過去2戦2勝で勝率100パーセントという好相性ラリーでもある。

そのラリーで、#8 オット・タナクが2戦ぶりのシーズン4勝目、#10 ヤリ-マティ・ラトバラも3位に入り、トヨタは1-3フィニッシュ、フィンランド戦3連覇となった(タナクは同2連覇)。今季は前戦までに記録した3勝(いずれもタナクが勝利)ではダブル表彰台がなく、2-3位というラリーもなかったので、マニュファクチャラー部門タイトルの逆転防衛を目指すトヨタにとっては価値ある大きな得点になったといえよう。ランク首位ヒュンダイとの差は20点詰まり、これで24点差(262対238)だ。

ドライバーズタイトル争いでは、ランク首位の#8 タナクが優勝したうえに最終パワーステージ(PS)でも1位となり、優勝25点+PS1位5点=30点のフルマークを今回達成、リードを22点へと広げている。

優勝したオット・タナク優勝したオット・タナク

#8 タナクは「優勝を飾り、最高の気分だ。フィンランドで好結果を残すことは両方の選手権争いにとって非常に重要だった。シーズン後半戦の初戦であるこのラリーの結果は完璧といえる。チーム全体が勢いに乗ったので、この後も攻め続けなければならないね」と語っており、大きな手応えを得た模様である。また、昨季最終戦で勝って以来、今季初表彰台の#10 ラトバラも「この後のラリーでも表彰台争いができるという自信をもつことができた」と語っている。

もう1台のトヨタ勢、#5 クリス・ミークはリタイア。フィンランド戦の2位は#4 エサペッカ・ラッピ(シトロエンC3 WRC)、4位は#89 アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペ WRC)。なお、#4 ラッピは昨季までトヨタで走っており、2年前のフィンランド戦優勝者は彼だった。

#10 ラトバラが3位に入り、トヨタはダブル表彰台。#10 ラトバラが3位に入り、トヨタはダブル表彰台。

タナクとタイトル争いを展開しているふたり、#1 セバスチャン・オジェ(シトロエン)と#11 ティエリー・ヌービル(ヒュンダイ)は今回5~6位にとどまった。ポイントテーブルでは#1 オジェが首位から22点差、さらに3点差で#11 ヌービルが追う形勢となっている(180~158~155点)。

次戦第10戦ドイツは22~25日に開催される。このラリーにはトヨタの若手育成選手である勝田貴元が4台目のヤリスWRCで参戦することとなっており、こちらの動向も大いに注目される。

フィンランド戦の表彰式。フィンランド戦の表彰式。

《遠藤俊幸》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. マツダ、電動セダン『EZ-6』世界初公開、24年発売へ SUVコンセプトも…北京モーターショー2024
  2. トヨタが新型BEVの『bZ3C』と『bZ3X』を世界初公開…北京モーターショー2024
  3. 【ホンダ ヴェゼル 改良新型】開発責任者に聞いた、改良に求められた「バリュー」と「世界観」とは
  4. タイヤブランドGTラジアルよりオールシーズンタイヤ「4シーズンズ」発売
  5. スバルとスカイラインにフィーチャー…第4回アリオ上尾 昭和平成オールドカー展示会
  6. マツダ、電動SUVをサプライズ公開、コンセプトモデル『創 ARATA』とは…北京モーターショー2023
  7. 日産、北京モーターショー2024で新エネルギー車のコンセプトカー4車種を公開
  8. ホンダ『イエ GTコンセプト』が初公開、4ドアクーぺEVで中国トレンドに真っ向勝負…北京モーターショー2024
  9. 中国製部品の急成長で2025年以降日本製の車載半導体は使われなくなる…名古屋大学 山本真義 教授[インタビュー]
  10. Sズキが電動マッサージ器を「魔改造」、25mドラッグレースに挑戦!!
ランキングをもっと見る