静岡県内の中央新幹線工事が進展か?…未着工の静岡工区、「当面の進め方」に合意

大井川の減水が懸念されるため、静岡工区が未着工となっている中央新幹線工事。JR東海では静岡県の専門部会から出される質問、意見、趣意などについて検討を進め、その結果をフィードバックした上で、専門部会が検討する運びとなった。
大井川の減水が懸念されるため、静岡工区が未着工となっている中央新幹線工事。JR東海では静岡県の専門部会から出される質問、意見、趣意などについて検討を進め、その結果をフィードバックした上で、専門部会が検討する運びとなった。全 2 枚写真をすべて見る

国土交通省は8月9日、品川~名古屋間の中央新幹線工事で着工されていない静岡工区について、国と建設・営業主体となるJR東海、静岡県との間で「当面の進め方」について確認し、合意に至ったことを明らかにした。

中央新幹線については、静岡県内を通過する南アルプストンネルの掘削工事で大井川の減水が予測されるとして、静岡県の川勝平太知事が着工に難色を示していることから、JR東海と静岡県との協議が進められている。

中央新幹線は東京、神奈川、山梨、静岡、岐阜、愛知の各都県を通過し、赤石山脈の中南部を貫く「南アルプスルート」で建設されるが、静岡県には駅が設けられないため、受益効果が期待できないことも難色の原因となっている。

一方、駅が設置される愛知県では、隣の三重県とともに品川~名古屋間の2027年開業へ向けて建設前進の声を高めており、そのせめぎ合いで国の調整ぶりが注目されていた。

今回合意された確認事項は、静岡県が水資源や自然環境への影響を科学的・工学的な観点から検討するために設けた専門部会の委員から提示された意見や質問・趣意などを、JR東海が確認をしながら検討を深め、6月に出された中間意見書に対する最終的な回答を作成。静岡県はその回答が出された際に速やかに専門部会を開催し、有識者による検討が円滑かつ迅速に進むよう努めるというもの。

国土交通省は、中央新幹線の建設事業を「国民生活や経済活動へ大きなインパクトをもたらす重要な事業であり、沿線自治体等からの期待も大きい」として、早期開業の立場を崩しておらず、今後は静岡県の専門部会における成行きを見守りながら、状況に応じた検討の促進などに努めるとしている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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