7日のレッドブル・エアレース千葉大会予選、室屋義秀の直前、ベン・マーフィー(イギリス)がパイロンをカットし飛行中止(SCO、SAFETY CLIMB OUT)。当日朝、木更津駐屯地のハンガー(機体格納庫)で「準備はできている。あとはやるだけ。トップを狙いたい」と話した室屋はどんなフライトを見せてくれるか。
室屋はパイロン復旧の時間をどう過ごしたか。風が徐々に強くなっていく。ほぼ海岸線に並行した向きで風速20km/h前後。スタート方向に追い風。マーフィが木更津駐屯地のハンガーへ戻るころ、千葉市街方から室屋がランウェイに入ってくる。室屋ファミリーがモニターに映ると観客席から拍手が湧く。日本の海風を知り尽くしているはずだ。
室屋はノーペナルティで1回目のタイムは57.57。木更津上空を大きく旋回しリトライ。結局1回目のタイム57.570秒で決勝へ。結果は、フアン・ベラルデ(スペイン)が予選トップの56.760秒。室屋はベラルデと1.017秒差。追いつける差だ。
予選で最後の出番の選手が戻ったころ、記者席に最新情報が流れた。台風接近の影響も考慮し、「安全な競技実施を最優先に時間調整」「決勝ラウンドオブ14の開催時間は9時に変更。マスタークラスの競技を午前10時からスタートし、ラウンドオブ8およびファイナル4を12時から実施。閉場は15時とする」「チャレンジャークラスの順位は本日の予選結果をもとに決定」。
RED BULL AIR RACE CHIBA 2019/予選2位のマルティン・ソンカ室屋は決勝の第1ラウンドになるラウンドオブ14の最初に出場。相手は室屋の直前にフライトし、パイロンをカットした予選10位のマーフィーと幕張の空を争う。