初代 インテグラ タイプR レーサー、フルレストア…17年ぶりにレース出走[動画]

初代アキュラ・インテグラ・タイプR のレーシングカーと市販モデル
初代アキュラ・インテグラ・タイプR のレーシングカーと市販モデル全 10 枚

ホンダの海外向け高級車ブランド、アキュラは10月22日、初代『インテグラ タイプR』(Acura Integra Type R)のレーシングカーを米国でフルレストアし、17年ぶりにレースに出走した、と発表した。

タイプRの第2弾として1995年に登場

初代アキュラ・インテグラ・タイプR の2001年モデル(参考画像)初代アキュラ・インテグラ・タイプR の2001年モデル(参考画像)

「タイプR」は、ホンダがF1をはじめとするモータースポーツから得たノウハウを、市販車に注入して開発した高性能モデルだ。エアコンを廃止するなど、徹底した軽量化を図り、サスペンションなどの足回りも鍛え上げた。

タイプRが最初に登場したのは、今から27年前の1992年。初代『NSX』のタイプRが、第一号車となった。『NSXタイプR』は、故アイルトン・セナが、開発に参画したことでも知られる。

初代アキュラ・インテグラ・タイプR の2001年モデル(参考画像)初代アキュラ・インテグラ・タイプR の2001年モデル(参考画像)

その後、1995年にインテグラ タイプR、1997年に『アコード タイプR』(欧州のみ)、同年に『シビック タイプR』と、車種ラインナップを拡大した。ホンダのスポーツイメージを象徴するモデルとして、ファンに支持されてきた。

米国仕様は丸目4灯

初代アキュラ・インテグラ・タイプR の2001年モデル(参考画像)初代アキュラ・インテグラ・タイプR の2001年モデル(参考画像)

アキュラは今回、初代インテグラ タイプRのレーシングカーを、米国でフルレストアした。初代インテグラ タイプR は、米国では1997年にデビューした。ホンダブランドの日本仕様では角形ヘッドライトの後期型がベースだが、アキュラブランドの米国仕様では、前期型から一貫して採用されている丸目4灯モデルがベースとなる。

「B18C5」型1.8リットル直列4気筒ガソリンエンジンは、ハンドポートヘッド、薄型バルブ、専用バルブスプリング、強化コネクティングロッドなどを採用し、8400rpmのレッドラインまで一気に吹け上がった。また、ボディには追加でスポット溶接を行い、ストラットタワーバーも装備して、剛性を引き上げた。サスペンションとブレーキも、タイプR専用に強化されていた。

初代アキュラ・インテグラ・タイプR の2001年モデル(参考画像)初代アキュラ・インテグラ・タイプR の2001年モデル(参考画像)

米国ツーリングカー選手権で輝かしい戦績

この初代インテグラ タイプRを擁し、1997~2002年シーズンまでレースに参戦していたのが、米国ウィスコンシン州に本拠を置くリアルタイムレーシングだ。現在は、SROアメリカの「ブランパンGT Pro-Amチャンピオンシップ」に、アキュラ『NSX GT3 Evo』で参戦している。

初代アキュラ・インテグラ・タイプR の2001年モデル(参考画像)初代アキュラ・インテグラ・タイプR の2001年モデル(参考画像)

リアルタイムレーシングは、当時の米国のツーリングカー選手権「SPEED」において、23レースで勝利し、5回のドライバーズチャンピオンに輝いた。また、1998年、1999年、2000年、2002年には、マニュファクチャラーズチャンピオンを4度獲得。この記録は、現在でも破られていないという。

市販車からの改造は最小限

初代アキュラ・インテグラ・タイプR の2001年モデル(参考画像)初代アキュラ・インテグラ・タイプR の2001年モデル(参考画像)

初代インテグラ タイプRのレーシングカーには、レース仕様のスプリングとショックアブソーバーを装着し、ロールケージなどの安全装置を組み込んだ。内装材を取り去り、軽量化も図られた。トランスミッションは、市販車から変更されていない。

アキュラは、この初代インテグラ タイプRのレーシングカーを、2002年シーズンを最後にレースから引退して以来、17年を経てフルレストアした。ホワイトを基調に、オレンジを組み合わせた当時のボディカラーも、美しく再現している。

初代アキュラ・インテグラ・タイプR の2001年モデル(参考画像)初代アキュラ・インテグラ・タイプR の2001年モデル(参考画像)

そして、ロードアメリカで開催された「ウェザーテック・インターナショナル・チャレンジ」の前座イベントとして行われたビンテージカーレースにおいて、リアルタイムレーシングを立ち上げたピーター・カニンガム氏が、2002年のツーリングカーレース以来、17年ぶりにドライブした。60台を超えるクラシックレーシングカーの中で、4位の成績を残している。エンジンは当時同様、9000rpmまで回った、としている。

《森脇稔》

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