ソフトバンクグループ大赤字に転落、危うい新興企業投資の損失拡大[新聞ウォッチ]

ソフトバンクグループ決算発表(11月6日)
ソフトバンクグループ決算発表(11月6日)全 2 枚

気になるニュース・気になる内幕。今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ。…………

「今回の決算の発表内容はボロボロ。真っ赤っかの大赤字」というソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長。名前を「『損』正義」に変えたほうがよさそうなほどだが、SBGが発表した2019年7~9月期連結決算は、最終損益で7001億円の赤字(前年同期は5264億円の黒字)。同社の四半期では過去最高、中間期としては15年ぶりの赤字に転落したという。

大赤字の要因は、オフィスシェア大手の「ウィーワーク」を運営する、出資先の米ウィーカンパニーの企業価値が低下したほか、配車サービスの米ウーバーテクノロジーズなどの投資先企業でも株安が進行。近年拡大してきた投資事業で9702億円という多額の損失を計上したためとみられる。

きょうの各紙は、読売と日経が1面トップで「ソフトバンクG7000億円赤字、7~9月最終、ファンドで損失」(日経)などのタイトルで報じているほか、朝日、毎日、産経も1面で「15年ぶり赤字」を取り上げている。

また、総合面や経済面に目を向けると、「稼ぎ頭、一転大赤字」(朝日)や「孫氏の戦略リスク露呈」(毎日)、さらに「孫氏の商法誤算、資金集めに支障恐れ」(産経)の見出しにみられるように、「有望企業にいち早く投資し成長後に利益を得るはずが、見込み違いで巨額損失を計上し決算を直撃した」(朝日)などと、「投資判断がまずかった」と神妙な面持ちを見せた孫氏の戦略を分析している。

ただ、一方で「孫氏、強気の姿勢崩さず」(読売)、「積極戦略『変更なし』(朝日)、「孫氏それでも投資強気」(東京)などのタイトルも目を引く。孫氏は「反省をしすぎて萎縮をしているわけではなく、これからも思い描いた信念とビジョンは微動だにせず進めていく」と述べ、投資に対する強気の姿勢に変わりはないという。それが強気なのか、強がりなのかはそう遠くない時期にはっきりすることだろう。

2019年11月7日付

●ソフトバンクG営業赤字、中間決算、15年ぶり、155億円。新興企業投資、5726億円損失(読売・1面)

●浸水の北陸新幹線廃車、JR東・西、損失計148億円、台風19号、10編成全車両(読売・1面)

●三菱自、純利益96%減、3月期下方修正、人員削減も検討(朝日・6面)

●悪質運転進む厳罰化(毎日・26面)

●衆院外務委、車関税「撤廃が前提」日米貿易協定、実質審議入り(産経・5面)

日産自動車(東京モーターショー2019)日産自動車(東京モーターショー2019)●日産、4駆の次世代EV開発へ(産経・10面)

●日本企業、中国ファースト、パナソニック、トヨタ国内市場尻目(東京・2面)

●トヨタ、中国10月新車販売2.9%減(日経・15面)

●トヨタ、米生産車種見直し、部品各社、投資先送り 貿易・環境規制にトランプリスク(日経・17面)

●スバル、470億円下振れ、今期純利益、リコール費用圧迫(日経・18面)

《福田俊之》

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