【プジョー リフター 新型】あのクルマとはクオリティもエンジンも差別化…商品担当[インタビュー]

プジョー・リフター
プジョー・リフター全 20 枚

プジョー・シトロエン・ジャポンはプジョーのSUVタイプの『リフター』を2020年後半に発売するが、それに先立ち1年ほど前倒して特別限定車の販売を開始した。そこで、担当者にその理由等について話を聞いた。

[記事画像全20枚]

多くの要望に応えて

----:リフターはジュネーブショー2018でデビューしました。そこから時間が経っての日本導入になります。さらに本格導入前に特別限定車としてあえてこのタイミングで発売に至ったのはなぜでしょう。

プジョー・シトロエン・ジャポン商品企画部プジョー・プロダクトマネジャーの上村学さん:ヨーロッパなどのモーターショーでデビューしたクルマに対して、日本でも反響はあるものです。リフターの場合は想像以上にこの車型のクルマが欲しいという要望がコールセンターに多くあったのです。

そこで本来であれば来年の第3クォーターに導入予定だったのですが、これから1年近い期間、市場に対して何も活動しないというのはもったいない。そこで何とか前倒しして出せる方法はないかと苦心し、特別仕様車として提供することにしたのです。プジョー・リフタープジョー・リフター

----:具体的にどういったところが導入への要望につながったのでしょう。

上村:このタイプのクルマは実際にあまりマーケットにはありません。きちんとした積載能力がありながらあまり大きくはなく、格好も良いというプロダクト的にマルチの要素がお客様に訴えかけたのでしょう。そこで想像を超えるリアクションがあったと考えています。

----:このクルマと正式導入のクルマとの差はどういったところにありますか。

上村:今回のデビューエディションはいわゆるフル装備でありながら特別価格を実現しています。従って簡単にいうと全部装備が付いていながら少し安い設定です。もっともまだ正式導入の価格は発表していませんので、比較は出来ませんが(笑)。

----:エンジンはどのようになりますか。

上村:今回導入する1タイプのみです。そこを変えてしまうと今回のデビューエディションを買うお客様に申し訳ないので、パワートレインは1.5リットルのディーゼル一本です。プジョー・リフタープジョー・リフター

他モデルとの差別化はSUVテイスト

----:さて、今回同時に特別仕様車としてシトロエン『ベルランゴ』も特別仕様車が早期導入されました。それとの差別化はどのように考えていますか。

上村:はい、コンセプト的にフランスでも日本でも差別化は意識しています。メインの車型は同じですが、そこにスポーティ&プレミアムを加えたイメージがリフターです。結果としてSUVも選ぶ人にも見てもらえるようなイメージに仕上がっていると思います。

一方ベルランゴはカラフルでファミリーオリエンテッド、ファンクションを中心としています。そのため多少装備を変えました。リフターはグリップコントロールを装備していますが、ベルランゴはパークアシストのような少しファミリーで使いやすい装備にしています。またカラーも変えました。このようにポジションの違いを明確にしているのです。

また、金額もプジョーはプレミアムブランドですので、リフターの方が価格は若干高くなってもいます。そのため車高が高くなっていると共にクリップコントロールや、i-Cockpitというユニークな装備やインテリアによりリフターのプレミアム感が演出されています。プジョー・リフタープジョー・リフター

リフター独自のポジションを築く

----:この市場にはルノー『カングー』が存在します。そことはどのような差別化を考えていますか。

上村:戦略としては2つありました。簡単にいうとカングーのお客様を取りに行くのか、リフターはリフターとしてのポジションを作るのかということです。今回リフターはADAS、クオリティ、ディーゼルエンジンと、どれをとっても完全に差別化が図られていますので、あえてすり寄るような設定はおかしいと考えました。そういう意味でリフターはリフターのポジションをしっかりと作り上げることにしたのです。

そうはいっても当然比較するお客様も何十%もいると思います。その時は正面切ってリフターのちょっと高いけれども、リフターにしかないプロダクトのハイクオリティな部分を訴求します。

もちろんお客様の中にはもっと安くて何も付いてないモデルがいいという人もいるかもしれません。しかし他のプジョーのモデルレンジを考えますと、リフターだけシンプルなモデルを作ることは、レンジの戦略からおかしくなってしまいますので、そこはしっかりとレンジとのシナジーを取り、来年の正規導入になってもバンのようなモデルは考えていません。

----:そうするとリフターとカングーとの比較というよりは、『3008』だと少し大きいよねという人が来そうな気もしますね。

上村:そうですね、あとは3008よりももっとスペースを使いたい人や、1.5リットルディーゼルエンジンも十分に良いエンジンで、燃費も良くなっていますから、そういう点でこちらの方が良いという人もいるでしょう。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

+ 続きを読む

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 150万DLでも終了へ…パイオニア「COCCHi」が約3年で幕を閉じる本当の背景
  2. 次期スズキ『ソリオ』は“走り”で逆襲! 新世代HEV採用で2027年以降登場か?
  3. 【マツダ CX-80 900km試乗】人馬一体と重厚感は両立するのか?「高級SUV」としての使命とは[後編]
  4. ドア&エアコン付きゴルフカート、国内初の100台規模導入…アコーディア・ゴルフとPGM
  5. ヤマハモーターエンジニアリング、保育現場の負担を軽減する「電動アシストお散歩カー」開発、9月受注開始へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 自動運転開発の分野で高まるNVIDIAとAWSの存在感、日本メーカーは中国のスピード感に対抗できるのか【AWS オートモーティブ AI イノベーション フォーラム】
  2. KYB、パワースポーツ車両向けEPSを米ポラリス社のオフロードビークルに展開
  3. 電動車は誰が最後まで面倒を見るのか…KPMGコンサルティング プリンシパル 轟木光 氏[インタビュー]
  4. 中国サプライヤーが日本市場へ本格攻勢、“長期戦略”と“チャイナスピード”両立する「DESAY SV」次の一手とは
  5. トヨタ・モビリティ基金、欧州水素地域イニシアチブ始動…最大5地域を支援
ランキングをもっと見る