BMW M8 グランクーペ に発売記念車、コンセプトカーのモチーフ採用…ロサンゼルスモーターショー2019

緑のボディカラーや黄色いライトはコンセプトカー譲り

625hpのコンペティションがベース

専用チューニングの4WD「M xDrive」

新Mモード採用

BMW M8 グランクーペ・ファーストエディション(ロサンゼルスモーターショー2019)
BMW M8 グランクーペ・ファーストエディション(ロサンゼルスモーターショー2019)全 17 枚

BMWは、ロサンゼルスモーターショー2019において、新型『M8グランクーペ』(BMW M8 Gran Coupe)の「ファーストエディション」を初公開した。

M8グランクーペは、2ドアクーペの新型『8シリーズクーペ』、2ドアオープンの新型『8シリーズカブリオレ』に続く第3の新型『8シリーズ』として発表された4ドアクーペの新型『8シリーズグランクーペ』ベースの高性能モデルだ。エアロダイナミクス性能やエンジンの冷却性能を引き上げる専用バンパーをはじめ、スポーツ性が強化されたインテリアなど、ベース車両の新型8シリーズグランクーペに対して、BMW Mらしい変更が加えられた。

緑のボディカラーや黄色いライトはコンセプトカー譲り

その発売記念車として、400台限定でリリースされるのが、ファーストエディションだ。BMWが2018年春に発表した『コンセプトM8グランクーペ』の外装を、モチーフとして取り入れるというユニークな試みが実行されている。

ボディカラーは、「オーロラ・ダイヤモンド・グリーン」で塗装された。BMWインディビジュアルが手がけたグリーンは、メタリックの特別塗装となる。フロントグリル周り、サイドウィンドウ周り、ドアミラー下部、M8エンブレムなどは、ゴールドブロンズ仕上げとした。専用のM軽量アルミホイールは、立体的なYスポークデザインにゴールドブロンズのアクセントが施される。BMW M8 グランクーペ・ファーストエディションBMW M8 グランクーペ・ファーストエディション

また、ファーストエディションには、「BMWアイコニックレーザーライト」が採用される。このLEDヘッドライトは、イエローで光るのが特長だ。ダブルキドニーグリルとともに、Mカーの表情豊かな顔を演出している。

インテリアは、ブラウンのメリノレザー仕上げとした。ドアシルには、金メッキのプレートを装着する。センターコンソールには、限定車を示すシリアルナンバーが添えられた。

625hpのコンペティションがベース

パワートレインには、BMW Mが開発を手がけた直噴4.4リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンを搭載する。このV8は、シリンダーバンク上を横切るように配置された(クロスバンク)エグゾーストマニフォールドにより、排気ガス流のエネルギーが2つのターボチャージャーのタービンホイールに最適に伝えられる。冷却システムも、最適な効果を発揮するように設計されており、サーキット走行時の熱負荷に耐える。フラップ制御式のエグゾーストシステムのサウンドは、選択しているモードによって変化する。

ファーストエディションは、「コンペティション」がベースだ。直噴4.4リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンは、最大出力がプラス25hpの625hp/6000rpmへ向上。最大トルクは76.5kgmで変わらないが、1800~5800rpmと、より幅広い領域で引き出される特性とした。0~100km/h加速は3.2秒と、標準モデルに対して0.1秒短縮される。0~200km/h加速は11秒だ。最高速は250km/h(リミッター作動)で、オプションのMドライバーズパッケージではリミッターが解除され、最高速は305km/hとなる。

専用チューニングの4WD「M xDrive」

全車のトランスミッションは8速の「Mステップトロニック」で、ドライバーはMセレクターレバーまたはステアリングホイールのパドルシフトでマニュアル操作が行える。駆動方式は4WDの「M xDrive」となり、専用チューニングが施される。このシステムは、力強い加速性能を目指して開発された。後輪駆動を重視した設計となっており、後輪が動力伝達の限界に達し、追加のトラクションが必要になった場合に限って、フロントアクスルにパワーを振り分ける。

また、「アクティブMディファレンシャル」も採用する。トランスファーケースが必要に応じて、駆動トルクの一部を無段階かつ可変的にフロントアクスルへと振り分ける。一方、左右後輪間の駆動トルク配分は、アクティブMディファレンシャルが受け持つ。スポーツ走行時や、路面のグリップが変化する場面など、その状況に合わせてM xDriveに組み込まれたアクチュエーターがロック率を選択し、走行安定性を確保する。M xDriveの導入により、車両を安定させるためにDSC(ダイミック・スタビリティ・コントロール)の介入が必要となるのは、極端な状況だけに限定され、エンジンパワーを推進力としてほぼ無駄なく利用できるという。BMW M8 グランクーペ・ファーストエディション(ロサンゼルスモーターショー2019)BMW M8 グランクーペ・ファーストエディション(ロサンゼルスモーターショー2019)

新Mモード採用

新しいMモードを採用する。BMW Mモデル向けに専用開発されたコントロールシステムは、パワートレインやシャシーを、ドライバーの好みに設定することを可能にする。4WDのM xDriveシステムは、前輪と後輪の間のパワー配分を調整でき、ブレーキシステムもドライバー好みに設定できる。

センターコンソールにある新しいセットアップボタンを押すと、5つの車両パラメータに関するセットアップ項目に直接アクセスできる。そして、コントロールディスプレイにセットアップメニューが表示される。その後、ドライバーはタッチスクリーンまたはiDriveコントローラーを使って、エンジン、サスペンション、ステアリング、ブレーキ、M xDriveの各モードを、1ステップで設定できる。

また、センターコンソールのMモードボタンを操作して、デジタルメーターやヘッドアップディスプレイのドライバーアシスタンスシステムの設定を変更できる。スポーツモードでは、ドライバーはインストルメントクラスターとヘッドアップディスプレイの両方で、各種情報が確認できる。冷却システムの温度、ターボのブースト圧、タイヤの状態、前後方向と横方向の加速度に関する情報は、左右のディスプレイに表示される。

サーキット向けのトラックモードでは、アクティブブレーキやステアリングなど、運転支援システムの介入を最小限に抑えるか、無効にすることができる。Mモードボタンを長押しすると、レースモード専用のトラックモードが有効になる。

《森脇稔》

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