日産自動車は12月17日、令和元年秋の褒章にて、同社人財開発/HRプロセスマネジメント部現場管理スクールに所属する中村豊作氏と、いわき工場製造課設備保全グループの今野和男氏が「黄綬褒章」を受章したと発表した。
黄綬褒章は、その道一筋に業務に精励し衆民の模範である人を対象に贈られるもの。中村氏は、同社で36年間鍛造用型加工および鍛造型保全業務に従事し、旋盤加工にて自ら培ったノウハウを活かして金型製作に貢献した。特に冷間、温間鍛造用金型製作では従来の技術を覆す「高硬度材料」の旋削加工方法を確立し、加工時間を大幅に短縮。近年では、型製作部門での経験を活かし、人事教育部門の社内訓練校で若手中核人財の後進指導に取り組んでいる。
今野氏は、同社入社以来39年間自動車用エンジン製造工場にて保全機械加工・工具研削に従事し、その加工技術や技能のノウハウは標準化され、引き継がれている。また、高度熟練技能者として16年もの間、福島県内の工業高校や国立福島工業高等専門学校にて、指導育成に取り組んでいるのに加え、現在は、ものづくりマイスターとして、実務に従事しながら人財育成に尽力している。
なお、中村氏は平成29年度、今野氏は平成30年度に卓越した技能者に授与される厚生労働大臣賞「現代の名工」を受賞し、今回、黄綬褒章の受章に至った。