ヤマハの女性プロジェクト「YWF」とは…女性視点のマーケティング~風土づくりまで

YAMAHA MOTOR WOMAN FORUM in Marketing(YWF)運営タスクチームの皆さん
YAMAHA MOTOR WOMAN FORUM in Marketing(YWF)運営タスクチームの皆さん全 2 枚

近年の女性の社会進出と活躍の広がりはよく知られているところ。それは、二輪業界にあっても例外ではないようだ。

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二輪の製造・販売で知られるヤマハが、女性を主体とした社内プロジェクトチーム『YAMAHA MOTOR WOMAN FORUM in Marketing(YWF)』を立ち上げた。印象、実情ともに男性社会の色が濃い二輪業界。ヤマハが取り組むYWFとはどのようなものなのだろうか。

女性視点の「風土づくり」も

YWFとは、ヤマハ社内で2017年に発足した運営チーム。2019年で活動3年目を迎えている。近年の趣味趣向の多様化を受け、また、バイクなど男性向けの製品が多いヤマハにあって、女性視点を取り入れた戦略、商品開発、マーケティングなどに対する取り組みの必要性の高まりから発足したのだという。つまり、女性視点によるマーケティングの確立と、それが反映された事業展開や製品づくりを目指すプロジェクトチームだ。

メンバーは公募と部署推薦で構成され、インタビュー当日に同席してくださったみなさんの所属部署は様々。2019年は全9名で、うち女性8名、男性1名で構成されている。年度で入れ替わるメンバーもいれば続投するメンバーもいるが、チームの活動としては継続。いわゆるプロジェクトチームとなるため、部署の業務とは掛け持ちの状態で、基本的には業務時間の15%の時間を使って活動しているのだそうだ。

「YWFとしては、大きく分けて三つの活動があります」と説明するのは、ヤマハ発動機 AM事業部 AM第2技術部 開発第4グループ 主事の山崎美希さんだ。

「一つは、女性視点を土台にした風土づくりです。社内外の取り組みを研究し、女性の視点から足りていない部分などを洗い出します。二つ目は、講演会に代表される、学びの場の提供です。女性視点に関するマーケティングなどについて、勉強できる場として講演会を運営しています。今年は2回の実施となりました。三つめは、LADY PJ(レディプロジェクト)です。社員自らがマーケティングを行う、実践の場ですね。今年はA、Bの2チームが活動を行っています」

講演会では当初、社内の女性社員をメインターゲットにした内容を行っていた。「しかし、全社的な風土づくりという観点から考えれば、男性社員にも講演会に参加していただきたいと考えました。今年からは特に、男性社員、女性社員ともにいただける参加できる講演会を開催しているんです」

社内に広がるYWFの輪

YAMAHA MOTOR WOMAN FORUM in MarketingYAMAHA MOTOR WOMAN FORUM in Marketing
それぞれに部署の仕事を抱えながらの活動。週に1度行われるという定例会、そしてその内容を見るに、そのボリュームは決して軽いものではない。しかし、やりがいを感じていると山崎さんは言う。

「通常の事業部ではなかなかできないスピード感で、アイデア出しから検討、テスト、そして結果考察までを行うことができています。確かに負荷は大きいですが、それだけ会社からも見ていただける活動なんです」

また、このYWFの活動に参加することにより、「社内でのつながりが増えた」「社内外の取り組みを通して視野が広がった」などの声もあがった。

2019年で3年目を迎えたYWF。活動目的の一つ、風土づくりという点では、どのような変化が見られるのか、と問えば「女性視点のマーケティングをする部署ができる、など明らかな変化はまだないんです」と山崎さん。

「だだ、レディプロジェクトの活動と、YWFの活動の認知度は社内で高まっています。先日開催した第5回の講演会では、参加人数が過去最高の400人弱となりました。確かに、理想とする風土としてはまだほど遠いところはあります。しかし女性視点の重要性、それをマーケティングに取り入れて商品を提供する必要性の認知、そして周知は確実に広がっているのは感じています」

風土、という意味ではまだまだだと山崎さんは語るが、確実にYWFの活動の芽は出ている。「わたしがYWFの活動に参加していることを一緒に業務をしている営業の方が知ってくださって、今は別のタスクで、女性視点のアイデアをくれないかと声をかけてもらっています。これは、社内でYWFの活動が認知されてきているからこそです。そういう意味では存在意義を果たせていると思いますし、成果は出ていると思いますよ」と、メンバーの一人が実体験を交えて語ってくれた。

YWFは、今後ますますその活動に広がりを見せていくのだろう。

《伊藤英里》

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