ZFの次世代コックピット、自動運転を想定…CES 2020で発表へ

ZFの次世代コックピット「SHIコックピット」
ZFの次世代コックピット「SHIコックピット」全 3 枚

ZFは1月7日(日本時間1月8日未明)、米国ラスベガスで開幕するCES 2020において、自動運転を想定した次世代コックピットの「セーフ・ヒューマン・インタラクション(SHI)コックピット」を初公開すると発表した。

SHIコックピットは、ZFとフォルシアが共同開発した。道路が自動運転可能な状況になった時、それを知らせ、ドライバーがステアリングを託した瞬間に、車両が運転を代わる。ステアリングホイールは、ドライバーの手の届く範囲で、前方と上方に移動する。これは、ステアリングホイールシステムの「ハンズ・オン・デテクション(HOD)」機能が検知して起動する。

ステア・バイ・ワイヤの採用により、このモード時にはステアリングホイールは固定される。また、調整範囲が広げられたシートは、後方と下方に移動し、背もたれが後方に倒れ、よりリラックスした姿勢で着席できるシートポジションになる。

車両は自動的なシートポジション変更以外にも、さまざまな方法によって、自動運転状態であるか否かをドライバーに伝える。状況に応じて、SHIコックピットはシートベルトの振動などの触覚、コックピット内を囲むように備えられた色の変わるライトなどの視覚、音や声などの聴覚に訴えて、情報を伝える。自動運転からマニュアル操作に切り替える場合には、SHIコックピットはそれを事前にドライバーに伝える。ドライバーが反応しない場合、車両は最も安全な場所に停止するようプログラムする。

ドライバーが運転席に座ると、3Dカメラが高さを測定して、マニュアル運転の際に最適なポジションとなるよう、シートとステアリングホイールの位置を調整する。降車時は、シートが自動的に適切な位置まで下がる。

SHIコックピットはまた、全ての運転支援とドライバーへのフィードバック機能を集約して表示する。中央に設置された「ヘッドアップディスプレイ・インストルメントクラスター(HUDIC)」モニターに、自車がバードビューで表示される。

SHIコックピットの「アクティブ・ビークル・オーラ(AVA)」は、アダプティブクルーズコントロール、ブラインドスポットワーニングやレーンキープアシストを含むすべての運転支援システムから得られた情報を総合的にまとめ、効果的にドライバーに表示する。モニター画面には、自車を囲むように1本から3本までの楕円の線で、車両の周辺環境が表示される。

コントロールシステムの介入レベルは、ステアリングホイールで設定することができる。3本線で表示されている場合は、早い段階で緩やかにシステムが介入する。1本線での表示の場合、システムシステム介入のタイミングは遅くなるが、強制的に作動することを意味する。死角に車両がいる時、ドライバーが車線変更の操作を行おうとした場合など、危険な状況では線の色と形状が変化し、同時に支援機能が操作に介入する。

《森脇稔》

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