アウディのコンパクト自動運転EV、『AI:ME』…CES 2020に出展

他の道路ユーザーとコミュニケーションできる照明

自動運転時にはステアリングホイールなどを格納

ナビやインフォテインメントは目の動きで起動

アウディ AI:ME(CES 2020)
アウディ AI:ME(CES 2020)全 22 枚

アウディ(Audi)は1月7日(日本時間1月8日未明)、米国ラスベガスで開幕するCES 2020に、コンセプトカーの『AI:ME』(Audi AI:ME)を出展すると発表した。

AI:MEは、アウディが提案する未来の大都市のためのモビリティコンセプトだ。コンパクトなボディに、未来的で広々としたインテリアを備え、レベル4に対応した自動運転機能を搭載する。自動運転機能によって乗員は、移動中に車内で好きなことをして過ごすことができる。

AI:MEのボディサイズは、全長4300mm、全幅1900mm、全高1520mm、ホイールベース2770mmだ。フロントの六角形のシングルフレームグリルは、上下を反転した形状が特長で、このグリルは、アウディのEV車に共通するデザインだ。全体のフォルムはウェッジシェイプ。力強いフェンダーデザインがアクセントとなり、特長的なウィンドウグラフィックと相まって、全体のエモーショナルなデザインを追求している。

他の道路ユーザーとコミュニケーションできる照明

ヘッドライトなどの照明類では、他の道路ユーザーとのコミュニケーションが重視された。フロントのLEDユニットとマイクロマトリクスプロジェクターは、容易に識別可能なシグナルを歩行者に送ることができる。例えば、歩行者に横断歩道を渡っても大丈夫というサインを発することが可能だ。これらのグラフィックは、道路や壁に投影することができる。

さらに、他車からのシグナルを解釈し、必要に応じて自車のライティングテクノロジーでそれを増幅することによって、周囲にその状態を知らせることが可能だ。例えば、前方を走行している車が、ハザードランプを点灯した場合、AI:MEはこの信号を検出して、それをプロジェクターと車両のLEDユニットで増幅することによって、すべての道路ユーザーに危険を知らせることができる。アウディ AI:MEアウディ AI:ME

自動運転時にはステアリングホイールなどを格納

インテリアは、2名乗りを基本として、プラスαのスペースを活用できるように設計された。ほとんどの走行時には、セパレートタイプのフロントシートのみを使用する。必要に応じて、リアのベンチシートを利用することで、最大4名が乗車できる。

自動運転時には、ステアリングホイールなどの制御装置を格納することが可能だ。その後、格納スペースの表面は、オープンポア仕上げのウォールナットウッドパネルで完全に覆われる。コックピットカバーやフロントシート間の広いスペースでは、マグネットがカップホルダーとして機能し、必要に応じて金属製のコップやプレートを保持する。自動運転で走行している間、乗員はリラックスして食事を楽しむことができる。

前席はクラシックなラウンジチェアにヒントを得たもので、暖色系のグレーの布地で装飾された幅広く心地よいシートクッションが特長だ。滑らかな曲線を描く背もたれは、垂直のキャリアと一緒にシートクッションに取り付けることができるように設計されている。ペダルを踏む必要がない場合、ドライバーは、長椅子のようにダッシュボード下のサポートに足を乗せることが可能。リアのベンチシートは、乗員が自分の好みに応じてシートポジションを自由に変えることができる。アウディ AI:MEアウディ AI:ME

ナビやインフォテインメントは目の動きで起動

車両と乗員のコミュニケーションや対話は、アイトラッキング、音声入力、ドアレールに設置されたタッチパッドを使って操作する。フロントウィンドウ下部には、車両の全幅にわたって、3DのマルチファンクションOLEDモニターが設置され、主にアイトラッキングコントロール機能によって、車両とのやり取りが行える。例えば、ナビゲーションやインフォテインメントといった機能は、目の動きで起動させることが可能だ。その後、バックグランドから、詳細な機能を設定するためのメニューが3Dモニター上に表示される。

インフォテインメントシステムの映像を出力するVRゴーグルを標準装備する。乗員はVRゴーグルを使用してインターネットを閲覧したり、映画を見たり、対戦ゲームを楽しむことができる。

EVパワートレインのモーターは、リアアクスルに搭載され、最大出力170hpを発生する。バッテリーは、蓄電容量が65kWhだ。市街地で交通の流れに乗るための充分な性能と、充電することなく長時間移動できることを追求している。

《森脇稔》

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