スズキ 長尾常務「インドは需要掘り起こす」…第3四半期営業利益は34%減の1704億円

スズキ 長尾正彦常務役員
スズキ 長尾正彦常務役員全 2 枚

スズキが2月7日に発表した2020年3月期の第3四半期(4~12月期)連結決算は、営業利益が前年同期比33.6%減の1704億円となった。インドの新車市場低迷や同国通貨の円高などが収益を圧迫した。通期予想は10月に公表した数値を維持した。

第3四半期での営業減益は2期連続となった。四輪車のグローバル販売は13%減の216万台と低迷した。最大シェアをもつインドが金融引き締めなどによって不振となっており、スズキの販売も18%減の108万3000台と落ち込んだ。また、完成検査体制の再構築に伴う減産の影響が出た日本は6%減の48万5000台となった。

営業損益段階では販売減少や構成比の悪化などによる減益影響額が657億円に達した。為替は同社への影響が大きいインドルピーやユーロなどに対して円高となり、他通貨も含めた減益影響は242億円に及んだ。

純利益は35.5%減の1166億円で、過去最高だった前年度から一転し、大幅な減益となった。第3四半期での純利益の減益は5期ぶり。

通期の四輪車販売計画は、284万9000台(前期比14%減)としている。このうちインドは20%減の計画。通期業績は昨年10月に下方修正した営業利益2000億円(38%減)、純利益1400億円(22%減)を維持した。減益決算は2期連続となる。

記者会見した長尾正彦常務役員はインドの状況について「全体市場の回復の遅れにより前年割れとなったが、第3四半期のみでは前年比でプラスとなり、好転しつつある」と指摘した。一方で、「インド経済全体では雲がかかった状況で見通しづらい」とし、「当社としては商品力などによって需要を掘り起こすことを心掛けたい。販売網についてもこうした時期だからこそ、キメ細かく広げていきたい」と強調した。

《池原照雄》

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