新型コロナウイルスの影響を避けられず…JR北海道、雪まつり期間中の輸送実績が大幅下降

4月24日、室蘭本線白老駅最寄りにオープンする民族共生象徴空間「ウポポイ」をテーマにした雪像も姿を見せた今年の「さっぽろ雪まつり」。
4月24日、室蘭本線白老駅最寄りにオープンする民族共生象徴空間「ウポポイ」をテーマにした雪像も姿を見せた今年の「さっぽろ雪まつり」。全 2 枚

北海道札幌市で開催される冬の恒例イベント「さっぽろ雪まつり」(雪まつり)が2月11日に閉幕したが、開催期間中におけるJR北海道の都市間輸送実績は、新型コロナウイルスの影響を避けられず、最大で前年2019年の7割程度に留まった。

JR北海道が2月12日に発表した、雪まつり期間中(2月4~11日)の利用状況によると、函館、旭川、釧路方面への各特急で、対前年比平均77%の利用に留まったとされている。

このなかで最も落ち込みが大きかったのが、『スーパー北斗』や『すずらん』が運行されている函館方面で、前年比73%となった。また、北海道新幹線では対前年比81%となった。

駅の利用実績も、札幌駅(札幌市北区)では対前年比89%、新千歳空港駅(千歳市)では対前年比91%となっている。

ちなみに2019年の都市間輸送実績は、暴風雪や寒波の影響を受けたものの、対前年比92%。2018年の同実績は対前年比107%と好調だった。

筆者も見物客が多く訪れそうな2月8日に会場を見て回ったが、中国を中心としたアジア系外国人観光客の姿は少なく、注目のプロジェクションマッピングを使う雪像も、前年に比べると楽に見ることができたことから、目視でも影響は甚大であることを感じた。

雪まつり実行委員会の発表によると、今年の来訪者数は、過去最高の273万人を記録した前年より71万人も減った202万人となり、この10年では最も低い水準になったという。新型コロナウイルス報道の頻度が増し、各国で入出国制限を課すなかで開催された世界的なビッグイベントだけに、影響をまともに受けた形となったようだ。

JR北海道は2019年度第3四半期まで順調に赤字額を減らしているものの、第4四半期に入って予期せぬ新型コロナウイルスの影響を受けたことから、実績に影を落とすことが懸念される。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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