BASF、EV用電池材料の生産拠点をドイツに新設

BASFシュヴァルツハイデの生産拠点
BASFシュヴァルツハイデの生産拠点全 2 枚

BASFは2月12日、欧州の電気自動車(EV)バリューチェーンを支援するための多段階投資計画の一環として、独シュヴァルツハイデの生産拠点に電池材料の新工場を建設すると発表した。

EV用電池材料の正極材(CAM)を製造するシュヴァルツハイデ新工場は、年間約40万台のEVに供給できる初期生産能力を確保。新工場の増設可能な設計およびインフラにより、迅速な生産能力の向上が可能になり、欧州のEV市場で高まる需要に応える。新工場ではフィンランドのハルヤヴァルタ新工場で製造した前駆体(PCAM)を使用する計画で、両工場の操業開始は2022年を予定している。

両工場の稼働により、アジア、米国、欧州地域にて、現地生産能力を持つ初の正極材サプライヤーが誕生。BASFは、ベースメタル、特にニッケルやコバルトの確保、前駆体の製造、正極材の製造を同一域内で行えるようになり、信頼性と持続性のある、欧州をベースとしたサプライチェーンを持つリーディングサプライヤーとなる。

シュヴァルツハイデ工場では、エネルギー効率の高いガスおよび蒸気タービン発電 プラントを使用しており、現在、環境効率をさらに高めるために近代化を推進。電池材料の工場が稼働するまでの期間に、再生可能エネルギーとの統合も予定している。またハルヤヴァルタ工場では、水力、風力、バイオマス発電などの再生可能エネルギー資源を使用。こうしたエネルギーミックスにより、CO2フットプリントが低い正極材の提供が可能になる。

両工場への投資は、欧州の電池生産バリューチェーンに向けた欧州委員会の協議事項に対するBASFの支援を強化するもの。また、EU国家援助規制に基づき欧州委員会によって承認された「Important Project of Common European Interest (欧州共通利益重要プロジェクト)」の一環として行われる。

《纐纈敏也@DAYS》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「本当に世に出るとは」わずか1トンの車体に800馬力V12を搭載、「超アナログ」なスーパーカーにSNS沸く
  2. 【アウディ A3 新型試乗】アウディらしい闊達なスポーティさが持ち味…島崎七生人
  3. クラッチ操作不要のホンダ「Eクラッチ」がレブルに搭載! SNSでは「運転マジ楽しい」「マジ助けられた」など高評価の声
  4. Z世代に人気、ヤマハ『ファッジオ』がまもなく上陸…2025年上期のモーターサイクル記事ベスト5
  5. 日産、追浜工場の跡地活用計画、9月末までに決定へ[新聞ウォッチ]
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る