JR東海とJR西日本は2月20日、東海道・山陽新幹線で実施しているチケットレス予約・乗車サービスである「EXサービス」(エクスプレス予約、スマートEX)で、2021年春から新たなサービスを開始すると発表した。
そのひとつは、訪日観光客向けのQRコードによるチケットレス乗車サービスで、スマートEXを利用する際、スマートフォンにQRコードを表示することで、交通系ICカードを利用せずに改札を通過できる。
また、複数人でスマートEXを利用する場合、これまで一括予約の後に人数分の切符を受け取る必要があったが、この手間を省略し、各人の交通系ICカードで改札を通過できるようになる。
遅延列車の指定席予約や変更が可能になるサービスも開始され、発車時刻を過ぎた列車の指定席の新規予約や、他の列車の指定席からの変更を行なうことができるようになる。
東京駅のEXサービス用IC専用改札。交通系ICカードを持たない訪日外国人に配慮してORコードにも対応する。これに合わせて、EXアプリで予約した列車が10分程度遅れることが見込まれる場合に、発車予定時刻の1時間ほど前にプッシュ通知する機能が追加される。
一方、東海道・山陽・九州新幹線では、車内の無料WiFi「Shinkansen Free Wi-Fi」が3月30日をもって整備が完了し、全列車で利用できるようになる。
QRコードによるチケットレス乗車のイメージ。これに伴ない、東海道新幹線で1985年から実施されていた車内テロップでのニュース提供を「『Shinkansen Free Wi-Fi』の整備完了に伴い、お客様の多くがご自身のスマートフォン等でニュース等の情報を取得できる環境が整ったこと」を理由に、3月14日に終了。合わせて、各通信事業者の契約者向けの車内公衆無線LANサービスも3月31日に終了するとしている。