フィアット 500 新型、EVオープンとしてデビュー…航続は最大320km

モーターは最大出力118hp

ひと目で500と分かるデザイン

第5世代コネクトはグーグル「Android Auto」ベース

フィアット 500 新型のEV
フィアット 500 新型のEV全 25 枚

フィアットは3月4日、新型『500』(Fiat 500)をイタリア・ミラノで発表した。新型500はEVのオープンバージョンとしてデビューした。フィアット初のゼロエミッションのオープンエア4シーター車、としている。

モーターは最大出力118hp

新型フィアット500のEVには、最大出力118hpを発生するモーターを搭載する。動力性能は、0~50km/h加速が3.1秒、0~100km/h加速が9.0秒だ。最高速は150km/hでリミッターが作動する。

バッテリーは、蓄電容量42kWhのリチウムイオン。1回の充電での航続は、WLTPサイクルで最大320kmを確保する。新型には、出力85kWの高速充電システムが搭載されている。50kmを走行するのに必要な電力を充電するのに、5分で済むという。また、急速充電器を利用すれば、5分でバッテリー容量の80%を充電できる。車両の後部右側にある「コンボ2」ソケットは、AC充電とDC充電の両方に対応している。

新型には3種類の走行モードがある。「ノーマル」、「レンジ」、「シェルパ」を、運転スタイルに合わせて切り替える。このうち、シェルパモードはEVパワートレインを最適化し、最高速を80km/hに制限するなどして、バッテリーの電力消費を最小限に抑える。このモードでは、エアコンやシートヒーターも作動しない。

レンジモードは、ワンペダル走行を可能にする。このモードを選択することにより、アクセルペダルだけで走行できる。アクセルペダルから足を放すと、強めの回生ブレーキが作動する。フィアット 500 新型のEVフィアット 500 新型のEV

ひと目で500と分かるデザイン

新型のデザインは、ひと目で500と分かるアイデンティティを維持しながら、第3世代らしいエクステリアを構築することを目指した。

フロントには、フィアットのロゴの代わりに、専用の500のロゴを初めて配置した。フロント部分は、1957年のオリジナル版のように、垂直なデザインだ。楕円のヘッドライトは、ボンネット上のまつげで分割させるデザインを採用した。ドアハンドルは、完全にフラットで、電気ロック解除用のコンパートメントが設けられる。

新開発のプラットフォームを導入した。新型は従来型に対して、60mm長く、60mm ワイド、ホイールベースは20mm延長された。それでも、全長は4000mm以下に抑えられる。フィアット 500 新型のEVフィアット 500 新型のEV

インテリアは、オリジナルモデルの要素を取り入れながら、一新された。フィアットのスタイルセンターは、フォーマルなシンプルさ、トリムの美しさ、視覚的な明瞭さを追求している。

ワイド&スリムなダッシュボードの中央下部には、シフトレバーに代えて、4つのシフトスイッチ(P、R、N、D)が横並びに配置された。後席は、肩と脚のスペースを拡大する。フラットな荷物は、容量を損なうことなくリチウムイオンバッテリーを床下に搭載している。一部のトリムレベルには、海から回収されたプラスチックに由来する「Seaqual」素材をシートに用いた。本革ではなくエコレザーを、多くの部分で使用している。フィアット 500 新型のEVフィアット 500 新型のEV

第5世代コネクトはグーグル「Android Auto」ベース

新型は、第5世代のインフォテインメントシステムの「UConnect 5」を搭載する最初のFCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)車となる。未来のために設計されたコネクテッドプラットフォームで、顧客にまったく新しいユーザーエクスペリエンスを提供することを目的に開発された。直感的に操作でき、カスタマイズ可能なグーグルの「Android Auto」オペレーティングシステムを採用している。

たとえば、新型では「ウィジェット」を使用して、各種機能やアプリの表示方法を構成できる。Appleの「CarPlay」は、ワイヤレスで利用可能で、スマートフォンとの連携が強化される。10.25インチの高解像度タッチスクリーンを装備した。UConnect 5は、テレマティックボックスモジュールと緊急コール機能を組み合わせて、顧客に多くのコネクトサービスを提供する。

音響車両警報システム(AVAS)も装備される。20km/h以下で作動し、歩行者に音で警告を発する。
ペットのリアルを伝えるメディア 「REANIMAL」(リアニマル)誕生

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  2. 15歳から運転できる「小さいオペル」に興味アリ!「通勤用にこういうのでいいんだよ」など注目集まる
  3. 日産 リーフ 新型をライバルと比較…アリア、テスラ、bZ4Xと何が違う?
  4. ついにハイブリッド化! 新型トヨタ『ランドクルーザー300』の発表にSNSでは「バク売れの予感」など話題に
  5. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る