駅そばロボット、中央線で働き始める---幅広い人材採用に期待、味は同じ

中央線東小金井駅で動き始めた「駅そばロボット」
中央線東小金井駅で動き始めた「駅そばロボット」全 10 枚

ちゃっちゃと湯切りして、水締めしてつゆをかける……。そんなどこにでもあった蕎麦屋の手作業が、駅から消えた。代わりにやってくれるのは、自動車工場の溶接ラインなどにいるアームロボット。JR東日本中央線東小金井駅の構内そば店に「駅そばロボット」が動き始めた。

【画像全10枚】

これは、JR東日本スタートアップ、コネクテッドロボティクス、日本レストランエンタプライズが取り組む「駅そばロボット」実証実験のワンシーンだ。コネクテッドロボティクスは、「JR東日本スタートアッププログラム2019」で採択された「調理ロボットサービス」を開発。「初期投資300万円、月額20万円」で稼働させられる調理ロボットを、東小金井駅の「そばいちnonowa東小金井店」で4月15日まで試験運用している。

この「そばロボット」は、生そばを茹でる、洗う、締めるという工程を自動実行する。ロボットの脇に立つスタッフが蕎麦茹で用のザル「てぼ」に生そばを投入したのをアーム内センサーが感知し、アームがぐつぐつ湧いている茹で湯まで運び入れる。あらかじめ設定している湯で時間になると、アームが茹で湯から引き上げ、こんどは冷たい水のなかに浸し、洗いと締めを実行する。

3玉1列が1セットのロボット作業で、2セットを同時にまわすことで、1時間あたりの40食の調理を達成できる。この一連の作業だけをロボットが担うことから、茹で湯の温度設定や洗い水の交換などは従来どおり、人力。ロボットが茹でて締めてくれた麺に、つゆをかけるのも人。葱や天ぷらをのせるのも人。JR東日本がこうしたロボットを駅そば店に試験導入する狙いはこうだ。

幅広い人材採用と、人間ならではの接客サービスへ

中央線東小金井駅で動き始めた「駅そばロボット」中央線東小金井駅で動き始めた「駅そばロボット」「国内の外食産業では人手不足がますます深刻化し、調理の省力化や自動化が大きな課題に。今回、そばロボットを導入することで、店舗全体の約8時間分程度、従業員約1人分の作業量をロボットで代替でき、人手不足の解消・従業員の負担軽減を実現。安定した味を提供していける」

こうした背景と狙いがあるなかで、現場では別の狙いや期待もあった。たとえば人材。ある程度の熟練技も要るそば茹での工程をロボットが担うことで、「現場に立ったことがない人材、学生や高齢者なども幅広く採用できる」。また、そば茹で・水締めをロボットに任せることで、「少ない人数でも、人間ならではの接客サービスや、スタッフと客とのコミュニケーション向上が期待できる」とも。

同社は今後、こうした駅周辺の食の現場へのロボット導入を試験運用し、「食以外でも、物流や物販といったエリアへも拡充させ、ロボットにできることはロボットに任せ、人の感覚が重視される分野には、人力を集中させるといった、仕分けも取り組んでいきたい」とJR東日本はいう。

東小金井駅改札構内そばいちnonowa東小金井店で動き始めた、駅そばロボット。注文待ちエリアにはロボットの動きがわかるモニタもあるから、その動きと味を体感してみたいという人は、途中下車してみて。運用期間は4月15日まで。店舗営業時間は平日 7~22時。土日祝 7~21時。中央線東小金井駅で動き始めた「駅そばロボット」中央線東小金井駅で動き始めた「駅そばロボット」

《レスポンス編集部》

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