新開発エンジンに“チンク”のモチーフも、フィアット 500X 改良新型[詳細画像]

フィアット 500X クロス
フィアット 500X クロス全 28 枚
FCAジャパンが導入するフィアットのトップオブザラインがこの『500X』である。日本に500Xが導入されたのは2015年10月で、2019年に初めての大幅な改良がもたらされた。

フィアットのラインナップはオープンとクローズドのルーフを持つ『500』、ヴォクシーなスタイルの『パンダ』、そしてこの500Xとなる。


500Xのユーザーについて、「デザイン思考が強く、カラーやデザインにこだわり、人と違うものを持ちたいというお客様に愛されてきた」とは、FCAジャパンマーケティング本部プロダクトマネージャーの生野逸臣氏の弁。「名前の如く500の系列で、丸みのある人に優しいデザインを持ちつつも、SUVらしい力強さも持ったデザインをまとっているのが特徴だ」という。

今回の改良ではフロントとリアのデザインを刷新するとともに、新しいエンジンを搭載して大幅にアップデートされた。


フロント周りではこれまでのバイキセノンヘッドライトからLEDヘッドライトに変更。同時にデザインにも手が加えられ、「より力強さを感じさせる精悍なフロントフェイスになった」と述べる。

またこのヘッドライトにはもうひとつ特徴がある。生野氏は、「ヘッドライトの周りにある円周部分はポジションライトで、500のロゴデザインをモチーフにしている。従って “0”を上下で分けているのだ」と説明。


リア周りも最新のフィアット500のテールランプはドーナツ型になっており、500Xもこのテールランプの組み合わせを採用。しかもフロント同様リアも上下を分割したロゴのモチーフが取り入れられている。

インテリアは引き続きインストルメントパネルにボディカラーを採用。これは、「フィアットを選ぶユーザーはデザイン志向が強く、ボディカラーにもこだわりを持っている。しかし運転しているときにそのカラーは見えないので、インパネにボディカラーを表しているのだ」とコメントした。

インテリアではステアリングホイールやメータークラスターのデザインを刷新。「これまでの良いものは引き継ぎつつ、新しさが感じられる変更だ」とした。


今回の改良で最も大きいものはエンジンだ。新開発の1.3リットルターボエンジンを採用。これまでは1.4リットルだったので、排気量としては小さくなった。しかし、「燃焼室形状の最適化や、フィアット独自のテクノロジーであるマルチエアーの進化によって燃費や出力、トルクも向上。さらにノイズや振動を減少させている」という。

生野氏によると、「これまでは特にアイドリングストップ介入後の再始動時に、クルマが少し揺れてしまうことがあったが、新型はそれがほとんど感じられなくなった。これは業界を通しても素晴らしい進化ではないかと思う」と語った。


《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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