【ヤリス vs フィット 比較試乗】フィットは余裕の27km/L超え、ヤリスはガソリン車が健闘…燃費性能編  

トヨタ ヤリス とホンダ フィット
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今回の試乗車は『ヤリス』がハイブリッドの2WD車と1.5リットルのガソリン車(CVT)の2台、『フィット』は新型から「e:HEV」と呼称されるようになったハイブリッドモデル(2WD)だった。

『ヤリス』の2車が搭載するエンジンは、1.5リットルの新開発。“M15A”で始まる型式は『RAV4』の「M20A」系とは同系列で、アチラが4気筒なのに対し、『ヤリス』ではボア×ストロークはそのままに合理化を図りながら、1気筒外した3気筒としている。

エンジン性能比較

トヨタ ヤリス(1.5L ガソリン)トヨタ ヤリス(1.5L ガソリン)
ガソリン車の「M15A-FKS型」は120ps/14.8kgf・mとハイブリッドの「M15A-FXE型」よりエンジン単体では高出力を達成。ガソリン車はエンジンを始動させた直後にシートバックにプルプルと振動を感じる……が第一印象だった。

エンジン本体はもちろん、入念な設計がなされている中で、ピンポイントで残った共振……という感じ。とはいえ3気筒らしさを実感するのはそのことぐらいで、走らせれば、効率的なCVYとの組み合わせで、発進加速も力強く、スピードを上げていく際もストレスは感じない。

他方でハイブリッドも、コンパクトカーの1060kgの車重に対し、余裕をもったパワーマネージメントが実現されている。加・減速時の不自然なマナーは一切感じられないし、低速~高速走行まで可能な状態で幅広くモーター走行を実行してくれる。

トヨタ ヤリス ハイブリッド(G)トヨタ ヤリス ハイブリッド(G)
“B”モードではより大きな減速が得られるが、1ペダル走行が可能なほどにはしておらず、自然な感覚での運転を実現。パワー/エコに切り替え可能なドライブモードの活用も有効。車線維持、追従走行など現代的な運転支援機能も備わり、高速クルージングも安心感が高い。

『フィット』はハイブリッドのe:HEVながら、日常領域から高速走行まで、快適な乗り心地と同様に、折々でクセのない動力性能を発揮してくれ、とにかく運転しやすいのが印象に残る。絶対的な動力性能や加・減速時のスムースさもまったく問題なしだ。また場面を問わず、室内に届く(感じる)パワートレイン系のノイズ、振動がキッチリと抑え込まれ、静かな室内が保たれるのもいい。

ホンダ フィット 新型(ハイブリッド)ホンダ フィット 新型(ハイブリッド)

気になる実用燃費性能は

トヨタ ヤリスとホンダ フィットトヨタ ヤリスとホンダ フィット
今回の取材、試乗では、実際の燃費も確認したかった重要項目だった。いずれも、撮影と移動を含め、編集スタッフ2名とレポーターの3人でクルマを交換するなどして走った試乗車返却時の計算だが、『ヤリス』は「ハイブリッド G」が25.5km/リットル(WLTC=35.8km/リットル)、ガソリンの「Z」が23.3km/リットル(同=21.6km/リットル)、そして『フィット』の「e:HEV HOME」が27.3km/リットル(同=27.4km/リットル)の結果が出た。

ちなみに走行中に意識したのは、一般常識の範囲のことばかりだが、スムースで的確な加減速を心がけること、エンジン走行が基本の高速走行時にも事情が許せばEVモードを使うこと、など。

トヨタ ヤリス(1.5L ガソリン)トヨタ ヤリス(1.5L ガソリン)
今回の3車のうち、ガソリン車がWLTCモードの数値を上回ったのは意外でもあり注目したい。ハイブリッドは、燃費性能は悪くない手応えだが、WLTCの数値を意識するならば、環境を整えて再度トライしてみたい。

『フィット』については、以前のレポートで燃費をお伝えするお約束をした以上、レポーターの責任で(!)、クルマに適した走らせ方を意識しながらの結果だが、基本的に現実の交通事情に合わせながらの結果。日常使用の範囲でも事情が許せば、燃費の伸び代(しろ)はまだ十分にある感触だった。

ホンダ フィット 新型(ハイブリッド)ホンダ フィット 新型(ハイブリッド)

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

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