ベントレー ミュルザンヌ、最終モデルに最高峰のクラフトマンシップを導入…今春生産終了予定

特別仕立てのエクステリア

ダークカラーでまとめられたインテリア

1959年以来基本的な構造とサイズを受け継ぐV8エンジン

ベントレー・ミュルザンヌ 6.75 エディション by マリナー
ベントレー・ミュルザンヌ 6.75 エディション by マリナー全 13 枚

ベントレーは3月31日、今春生産を終了する予定の『ミュルザンヌ』(Bentley Mulsanne)に、最高峰のクラフトマンシップを導入すると発表した。最終限定モデルの『ミュルザンヌ 6.75 エディション by マリナー』を、1台あたり400時間以上をかけて生産する。

特別仕立てのエクステリア

現行ミュルザンヌは2009年に発表された。ベントレーを代表する4ドアサルーンとして、ラグジュアリーセグメントのベンチマークを確立した。世界限定30台を販売する最終限定モデルのミュルザンヌ6.75 エディション by マリナーは、最上級モデルの『ミュルザンヌ スピード』がベースだ。

最終限定モデルのエクステリアには、グロスブラックのブライトウェアを配置し、顧客が選択したエクステリアカラーにアクセントを添える。ヘッドライトとテールライトは、ブライトクロームで縁取られた。ボンネットの「Flying Bマスコット」、「Mulliner Serenity」と呼ばれるラジエターグリル、エキゾーストフィニッシャーはすべてダークティント仕上げとし、フロントフェイスを引き締める。21インチの5本スポークホイールはブライトマシニング仕上げで、ポケット部分はグロスブラックとした。

ボンネット下については、インテークマニホールドを従来のシルバーからブラックに変更した。エンジンナンバープレートには、エンジンを組み立てた職人の署名を入れるが、最終限定モデルではベントレーのエイドリアン・ホールマーク会長兼CEOの署名が添えられる。

ダークカラーでまとめられたインテリア

インテリアは、レザーハイドをシングルトーンとし、「Imperial Blue」、「Beluga」、「Fireglow」、「Newmarket Tan」の4種類をそろえ、専用のカラースプリットを採用した。シルバーのシートパイピング、センターコンソール周囲のレザーハイド、ディープパイルオーバーマットのバインディング、シートとドアインサートの多孔レザーからのぞくアクセントカラーなどが特長だ。

センターコンソールとリアキャビンコンソールのウッドパネルにはシルバーのペイントを施し、フロントコンソールには金属製の記念プレートをはめ込んだ。フェイシアとウェストレールは、高光沢のグランドブラック仕上げとし、ウェストレールにはダークエンジンスピン模様をあしらったアルミニウム製インサートを装着する。

1959年以来基本的な構造とサイズを受け継ぐV8エンジン

搭載されるV型8気筒ガソリンエンジンのデザイン、エンジニアリング、ハンドビルドはすべて英国クルー工場で行われている。現在生産されているV8エンジンの中で、最も長い歴史を持つ。この強力なエンジンは、1959年に『S2』に初搭載されて以来、数十年にわたって幾度となく改良が施されてきた。V8の象徴である基本的な構造とサイズは、60年経った今も当時のままという。

この限定モデル誕生のきっかけともなった6 3/4リットルエンジンは、今年で60周年を迎えた。排気量6 3/4リットル(6752cc)のV型8気筒ガソリンツインターボエンジンは、最大出力537ps/4000rpm、最大トルク112.2kgm/1750rpmを引き出す。トランスミッションは8速AT。0~100km/h加速4.9 秒、最高速305km/hの性能を発揮する。

30台の6.75エディションを最後に、ミュルザンヌは生産を終了する。今後はベントレーの新たな旗艦モデルとして、新型『フライングスパー』がラグジュアリーカーラインアップの頂点に立つ。フライングスパーには2023年までに、ハイブリッドシステムの導入が予定されている。こうした動きは、ベントレーが目指す未来の姿、サステナブルなラグジュアリーカーへの移行を象徴しているという。

《森脇稔》

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