【VW ゴルフTDI 新型試乗】ディーゼル色は希薄だが、機能と価格のバランスが魅力…渡辺陽一郎

VW ゴルフ TDI Highline Meister
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2019年に日本で最も多く売られた輸入車はVW(フォルクスワーゲン)『ゴルフ』だった。欧州では2019年に8代目の新型が発表されたが、日本では今でも7世代目の売れ行きが堅調だ。2019年には1万9524台(1か月平均で1627台)を登録した。しかもこの年にクリーンディーゼルターボの「TDI」も加えている。

『ゴルフTDI』のエンジンは直列4気筒2リットル・クリーンディーゼルターボだ。今のVWに幅広く搭載されるが、最高出力は150馬力(3500~4000回転)、最大トルクは34.7kg-m(1750~3000回転)とされる。『パサートTDI』の190馬力・40.8kg-mに比べるとチューニングが大人しい。

一般的にディーゼルの加速は、アクセルペダルを踏んだ次の瞬間に高い駆動力が沸き上がる印象だが、VWでは駆動力の高いパサートも含めて滑らかに仕上げた。蹴飛ばされるように加速を始めるタイプではない。

ゴルフTDIでは1400回転付近からターボの過給効果が感じられ、Dレンジでフル加速すると、7速DSGは4500回転前後でシフトアップした。1500~3000回転を多用するディーゼルの特徴は希薄で、実用的なガソリンエンジンに近い。

ゴルフTDIの車両重量は1430kgで、1.4リットル・ガソリンターボのTSIハイラインに比べると110kg重く、操舵に対する車両の動きも少し鈍い。ディーゼルらしく、峠道よりも高速道路を長時間にわたって巡航する使い方が似合う。

今の時点でゴルフを買うなら、一般的には8代目の次期型を待つが、7代目の現行型が好みならディーゼルも候補に入る。価格はTDIハイラインが362万円だ。1.4リットル・ガソリンターボのTSIハイラインが338万円だから、ディーゼルは24万円高いが、税額の違いによって実質的な購入価格差は約20万円に縮まる。ゴルフTDIは機能と価格のバランスにも魅力がある。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

渡辺陽一郎|カーライフ・ジャーナリスト
1961年に生まれ、1985年に自動車雑誌を扱う出版社に入社。編集者として購入ガイド誌、4WD誌、キャンピングカー誌などを手掛け、10年ほど編集長を務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向した。「読者の皆様に怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も大切と考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心掛けている。

《渡辺陽一郎》

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