ポールスター初のEV、最新の先進運転支援システム搭載…今夏から欧州で納車開始

1回の充電での航続は最大470km

部分的な自動運転を可能にするパイロットアシスト

万一の衝突の際にバッテリーを保護する独自構造

歩行者に車両の接近を知らせる特許申請中のサウンドシステム

ポールスター2
ポールスター2全 13 枚

ボルボカーズ傘下の高性能車開発メーカーのポールスターは4月28日、今夏まずは欧州での納車を開始する予定のブランド初のEVセダン、『ポールスター2』(Polestar 2)に最新の先進運転支援システム(ADAS)を搭載すると発表した。

ポールスターの第1号車となるのが、高性能PHVクーペ『ポールスター1』だ。続くポールスター2は、ポールスター初のピュアEV。テスラ『モデル3』と競合するミッドサイズEVセダンとなる。

1回の充電での航続は最大470km

ポールスター2は、「プレミアムな5ドアファストバックEV」をテーマに開発された。車台は、ボルボカーグループの「CMA」(コンパクト・モジュラー・アーキテクチャー)プラットフォームがベースとなる。

EVパワートレインは、前後にそれぞれモーターを搭載し、4輪を駆動する。2つのモーターは合計で、最大出力408hp、最大トルク67.3kgmを引き出す。強力なモーターを搭載するポールスター2は、0~100km/h加速5秒以下の性能を発揮する。27個のモジュールで構成されるバッテリーパックは床下にレイアウトされ、蓄電容量は78kWhだ。1回の充電での航続は、最大470km(WLTPサイクル)の性能を備えている。

ポールスター2に設定されるのが、パフォーマンスパック。4ピストンのブレンボ製フロントブレーキ、調整可能なオーリンズ製ダンパー、20インチの鍛造ホイールの内容が含まれる。また、ゴールド仕上げのブレーキキャリパー、シートベルト、バルブキャップが装備される。

部分的な自動運転を可能にするパイロットアシスト

最新の先進運転支援システム(ADAS)も採用される。これは、ボルボカーズのテクノロジーを導入して開発されたものだ。「パイロットアシスト」は、130km/hまでの速度域において、加速、ブレーキ、ステアリングを支援する高度なドライバーアシスタンスシステムで、部分的な自動運転を可能にしている。

また、パイロットアシストは、車両の実際の位置に基づいて、加速時のアシスト量を調整する位置ベースの拡張機能を備えている。

さらに、車両の前方や後方、死角にある他の車両や、車両の前方の歩行者や自転車の検出システムはすべて、ステアリングアシスタンスと自動ブレーキ(AEB)と連携している。これにより、他の道路利用者との間で常に、可能な限りの安全性を追求している。

万一の衝突の際にバッテリーを保護する独自構造

万一の衝突の際には、乗員の安全を確保し、バッテリーの損傷を防ぐ必要がある。そのため、乗員とバッテリーの両方を守るべく、新たに独自の安全構造を開発した。バッテリーはアルミ製フレームで構成されるセーフティケージで保護され、CMAプラットフォームのフロアに埋め込まれる。

このアプローチは、損傷のリスクを軽減し、ボディ構造を強化するだけでなく、衝突時にバッテリーを無傷に保つことにより、乗員を保護する。パッケージ全体も特定の振動周波数をキャンセルするように調整されており、ダンパーとして機能して、ノイズ、振動、ハーシュネス(NVH)を低減する。

歩行者に車両の接近を知らせる特許申請中のサウンドシステム

静かに走行するEVが、歩行者や自転車との安全性を向上させるために、独自に開発した音響警告システムを搭載する。歩行者や自転車が聴き取りやすく、自然な響きになるように設計された音響車両警報システム(AVAS)は、非常に具体的なパラメータに従って設計されており、特許申請中という。

サウンドエンジニアは、外部スピーカーの配置に特別な注意を払い、車両からのサウンドの放射方法が法的要件に準拠し、歩行者と車両の乗員の両方に快適なエクスペリエンスを提供することを追求した。歩行者に車両が接近していることを知らせるために、自然で繊細な音を求めた、としている。

《森脇稔》

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