ポルシェ 911 新型に7速MT、受注を欧州で開始

シフトダウン時にエンジン回転数を自動的に合わせる

7速MT車は8速PDK車よりも35kg軽い

911初の「ポルシェ・イノドライブ」設定

ポルシェ911の7速MT車
ポルシェ911の7速MT車全 8 枚

ポルシェは4月28日、新型『911』(Porsche 911)の「カレラS」と「カレラ4S」の欧州仕様車に7速MTを設定し、受注を開始した、と発表した。

7速MTは、8速「PDK」に追加費用なしで選択できる。7速MTは、「スポーツクロノパッケージ」と組み合わせられる。自らギアを変更することにより、さらに多くのドライビングプレジャーを引き出すことができ、スポーツ志向のドライバーにとって魅力的な選択肢になるという。

シフトダウン時にエンジン回転数を自動的に合わせる

7速MT車のスポーツクロノパッケージは、シフトダウン時にレブマッチングを行う。ドライバーがシフトダウンすると、自動的にスロットルを一時的に開き、エンジン回転数を上げて、スムーズなダウンシフトを可能にする。スポーツクロノパッケージには、ダイナミックエンジンマウント、「PSM」のスポーツモード、ステアリングホイールのモードスイッチ(ノーマル、スポーツ、スポーツプラス、ウェット、インディビデュアルなど)、時計などがセットされている。

スポーツクロノパッケージには、新たにタイヤ温度インジケーターも採用された。この追加機能は、新型『911ターボS』 で初めて導入されたものだ。タイヤ温度インジケーターは、タイヤ空気圧インジケーターと組み合わされている。タイヤ温度が低い場合、青いバーがグリップの低下を警告する。タイヤが温まると、インジケーターの色は青白く変わる。さらに、動作温度に達して、可能な限り最大のグリップが得られる状況になると、インジケーターの色が白に変わる。システムは非アクティブ化されており、ウインタータイヤを装着すると、バーが表示されなくなる。ポルシェ 911 新型の7速MT車ポルシェ911の7速MT車

7速MT車は8速PDK車よりも35kg軽い

7速MT車には、後輪へのブレーキ介入を行う可変駆動トルク配分を備えた「ポルシェトルクベクトリング(PTV)」と、非対称ロック作動を備えた機械式リアLSDが装備される。

7速MTを搭載した新型911カレラSは、0~100km/h加速4.2秒、最高速308km/hの性能を発揮する。7速MTを備えた新型『911カレラSクーペ』の重量は1480kg。8速PDKバージョンよりも35kg軽い。

新型911には、新世代の3.0リットル(2981cc)水平対向6気筒ガソリンツインターボエンジンを搭載する。インジェクションプロセスの改善、ターボチャージャーの新しいレイアウト、給気冷却システムによって駆動効率を向上させた。この水平対向6気筒ガソリンツインターボエンジンは、先代を30ps上回り、最大出力450psを発生する。ポルシェ 911 カレラ 4S 新型ポルシェ911カレラ4S

911初の「ポルシェ・イノドライブ」設定

7速MTの設定に合わせて、欧州向けの新型911に「ポルシェ・イノドライブ」が新設定された。ポルシェ・イノドライブは、ナビゲーションデータに基づいて、次の3kmの最適な加減速の値を計算し、その値をエンジン、8速PDK、ブレーキシステムに適用する。この電子制御コパイロットは、コーナー、勾配、制限速度を考慮に入れる。現在の交通状況は、レーダーとビデオセンサーによって測定され、それに合わせて制御プロセスが調整される。

さらにポルシェ・イノドライブは、アダプティブクルーズコントロールの使用時に、快適性とダイナミクスに関して明らかなメリットをもたらす。システムは、回り道も認識し、前方の状況に合わせて車速を自動的に調整する。スポーツモードが作動していると、ポルシェ・イノドライブは、よりダイナミックなマップに切り替える。従来からの車間距離制御システムと同様、レーダービデオセンサーも先行車との距離をモニターするため、その結果に基づいて車間距離の調整が連続的に行われる。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. BEVを2年間所有した、“リアルな”ランニングコストを大公開
  2. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  3. メルセデスベンツの万能車『ウニモグ』がキャンピングカーに! 数日間の自給自足が可能
  4. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  5. 日産の新型セダン『N7』、発売50日で受注2万台を突破
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
ランキングをもっと見る