【青山尚暉のわんダフルカーライフ】道路交通法違反にならないために! 正しい愛犬の乗せ方

ドライブ時、正しい愛犬の乗せ方
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「運転席側窓から犬の顔、男逮捕 道路交通法違反容疑、膝に乗せ運転?」2020年のゴールデンウィーク、緊急事態宣言が発令されている最中、日頃犬とドライブを楽しんでいる愛犬家にとって、衝撃的なニュースが流れた。

内容は、飼い犬を膝の上に乗せて運転したとして、道路交通法(乗車積載方法違反)の疑いで、男を現行犯逮捕…というものだ。実際には、その場から逃走したこともあり、逮捕されたらしいのだが、愛犬を膝の上に乗せて運転することは、危険極まりない。今回は、それが逮捕につながったというわけだ。

愛犬を膝の上に乗せて運転するのは絶対NG!

最近は、高速道路のサービスエリアや観光地などでも、愛犬を乗せたクルマをよく見かけるようになった。サービスエリアによってはドッグランやペット用のごみ箱も用意され、愛犬同伴型リゾートホテルもあちこちにあり、愛犬と移動、ドライブすることに不便を感じにくくなったからでもあるだろう。実際、わが家でも、ラブラドールレトリーバーのマリアとジャックラッセルのララを連れ、毎月のように、愛犬同伴型リゾートホテルを目指し、ドライブ旅行に出かけていたものだ(2020年1月までは)。

ドライブ時、正しい愛犬の乗せ方
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ただ、あちこちで愛犬の乗せ方を見ていると、嘘だろ!! と思うこともしばしばだ。最悪なのが、上記の逮捕例のように、愛犬を膝の上に乗せて運転しているケースだ。運転に集中できなくなるだけでなく、急プレーキ時に愛犬がフロアに落ち、ペダル操作に支障をきたす可能性もあるのだから危ない。事故に直結する危険そのものだ。万一、エアバッグが展開するような事故では、ステアリングと運転者に挟まれた愛犬がエアバッグによってダメージを負うことも想定できるし、窓ガラスが割れて、車外に放り出され、後続車にひかれ、命を落とすことだって考えられるから恐ろしい。

ドライブ時、正しい愛犬の乗せ方

道路交通法第55条2項を見ると「車両の運転者は、運転者の視野若しくはハンドルその他の装置の操作を妨げ(中略) 車両の安定を害することができないこととなるような乗車をさせ、又は積載をして車両を運転してはならない」と明記されている。愛犬を膝の上に乗せて運転しているのは、その、運転者の視野若しくはハンドルその他の装置の操作を妨げる行為に該当し、逮捕されても仕方ないのである。

実は、かつて、「愛犬と安全なドライブ」をテーマにしたトークイベントで、愛犬連れのお客様を会場のホテルのクルマ寄せで出迎えたことがある。が、驚いたことに、愛犬と安全なドライブというテーマに興味を持ってくれた飼い主の4分の1が、愛犬を運転者の膝の上に乗せてやってきたのだ。トークショーではその点をしっかりとNG行為として伝え、帰り際の見送り時にはさらに念を押して、愛犬を後席など安全な場所に乗車させることを徹底していただいた経験がある。

愛犬を膝の上に乗せて運転しているケースでは、当然のことながら、小型犬、超小型犬がほとんどだ。理由を聞くと、飼い主のそばを離れると寂しがるから、吠えるから…といったところだ。が、自身の赤ちゃんを膝の上に乗せて運転するか? と考えれば、いかに危ない行為かが分かるはずである。

犬用シートベルトやクレートを使用して安全を確保

わが家では、大型犬のマリアと小型犬のララの乗車場所は、夫婦2人の乗車であれば、安全性、快適性の観点から、ペットシートマットやドッグベッドを設置した後席と決めている。後席部分であれば、前席の飼い主から目が届きやすく、犬のほうからも飼い主とアイコンタクトしやすく、安心してドライブを楽しめるからだ。また、ミニバンのように2/3列目席用のエアコン吹き出し口がないセダンやハッチバック、SUV、ワゴンタイプのクルマでも、後席ならエアコンの風も届きやすく、1年中、毛皮を着ていて、足の裏からしか発汗できず、体温調整が苦手で、暑い時期の車内で、命を落としかねない熱中症になりやすい多くの犬種が、空調環境にも恵まれた、もっとも快適に乗っていられる場所だからである(ミニバンなら3列目席でもOK)。後席に乗せる際は、犬用のシートベルトや、小型犬用のペット飛び出し防止リードなどを装着させることをお勧めしたい。

ドライブ時、正しい愛犬の乗せ方
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ヤンチャな犬の場合は、乗車時には、リードを付けたまま乗せ、ドアを閉めてからリードを外す。降車時には、車内でリードを付けてから、飼い主が先に下り、リードを引いた状態で周囲の安全を確認後、犬を車外に誘導する…という手順と、乗降側のドアに対して奥に乗せる、というルールを守り、キャリーバッグやクレートに入れて乗車させたい。なお、いきなりキャリーバッグやクレートに閉じ込めるとストレスになりかねないので、事前に家庭内で、キャリーバッグやクレートに入ることに慣れさせるトレーニングをしておくといいだろう。

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より安全なのは、ボルボのステーションワゴンやSUVの一部車種に用意されている、荷室に設置するドッグゲートの中に乗せる方法だろう。強固なスチール製の愛犬専用のアクセサリーで、乗降用の扉部分には鍵までつくのだから、さすが、ボルボらしい安全機能の持ち主だ。これなら、横に荷物を載せたとしても、愛犬は安心して乗っていられるはずである。

ドライブ時、正しい愛犬の乗せ方

寂しがり屋の犬に適したアイテムも

ところで、後席に乗せていても、窓を全開にして、犬が顔を出しながら走っているクルマを見かけるが、これも危険そのもの。急ブレーキや旋回で、車外に放り出され、命を落とす可能性がある。以下の写真は停車時にNG例として撮影したものなので、絶対に真似をしないでほしい。

ドライブ時、正しい愛犬の乗せ方
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ところが、飼い主1人のドライブ(または動物病院への移動)で、小型犬が寂しがり屋で、どうしても近くにおいておかないと、犬がパニックになる、というケースもあるはず。そんな時は、ボクが知る限り唯一の、助手席に固定できる安心設計な小型犬専用ペット乗車アイテムがある。それは、ホンダ純正アクセサリーとして用意されている、Honda Dogシリーズの「ペットシートプラスわん」だ(ブルーとグレーの2色展開)。

前部がアーチ状になっていて、エアバッグの展開に影響を受けにくいデザインを採用。出入り口の上部と側面はメッシュ窓になっていて、飼い主とのアイコンタクトがしやすく、風通しも抜群。ヘッドレストとシートバックに固定するダブル固定方式で安全に装着できるだけでなく、底部にはリードフックを備え、飛び出し防止機能まで持たせているから完璧だ。サイドに小物が入るポケットが付いているのも便利である(長さ約45cm、高さ約40cm、幅約35cm/車外持ち出し不可)。

ドライブ時、正しい愛犬の乗せ方
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もちろん、助手席専用というわけではなく、後席にも設置可能。ただし、わが家の”足長”ジャックのララ(体高350mm、体長550mm)だとギリギリのサイズ、というか、立ってはいられない。ジャストフィットするのは足の短い小型犬か超小型犬だろう。

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また、愛犬だけを後席に乗せる際には、これまたHonda Dogシリーズの、ISO FIXチャイルドシートアンカーで固定するペット車外飛び出し防止リードが役に立つ。MサイズとSサイズがあり、その両方を組み合わせてつなぐことで、左右に動きやすくなり、愛犬も快適・自由かつ安全にドライブを楽しむことができるだろう。

ドライブ時、正しい愛犬の乗せ方
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最後に、もう一度、言っておくと、愛犬を運転者の膝の上に乗せて運転することは、とても危険で事故を招き、愛犬の命を奪う可能性さえあると同時に、道路交通法違反となり、警察に逮捕される事態を招く…ということ。そして、愛犬と安全快適にドライブを楽しむためには、飛び出し防止リードやドッグシートベルト、ペットシートマット、クレートなどの安全対策が欠かせないという点を、愛犬家の皆さんは、肝に銘じていただきたい(ペットシートマット、クレートは車内の汚れ防止にも効果大)。自称自動車評論犬!? のラブラドールレトリーバーのマリアとララからのお願いでもある。非常事態宣言が出され、外出を自粛している今だからこそ、家族を信頼し、安心しきって寝ている愛犬の寝姿を見ながらでも、愛犬の車内の安全対策を改めて考えるべきではないだろうか。

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《青山尚暉》

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