【マクラーレン GT 新型試乗】一泊二日のゴルフ旅に乗りたいスーパーカー…九島辰也

マクラーレンに第4のカテゴリー

“グランドツアラー”たる所以は…

スイッチひとつでマクラーレン本来の顔を見せる

マクラーレン GT(画像は海外仕様)
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マクラーレンに第4のカテゴリー

マクラーレン GT(画像は海外仕様)
マクラーレンにグランドツアラーを意味する『GT』という名前のモデルが登場した。これで、“アルティメット”、“スーパー”、“スポーツ”に続く第四のカテゴリーが加わったことになる。

“GT”という名からすると、マクラーレン的にはこれまでより日常的に使って欲しいというところだろう。ピーキーな走りをイメージするスーパーカーをより身近に感じてもらいたいという戦略だ。まぁ、現実には現代のスーパーカーはそれほどピーキーではないし、特にマクラーレンに関していえば躾はいい。“アルティメット”は別として、行先の駐車場状況を把握していれば、それほど苦にはならないだろう。

“グランドツアラー”たる所以は…

では、マクラーレンGTのパワーソースだが、ミッドには4リットルV8ツインターボエンジンがマウントされる。最高出力は620ps。1530kgという重量からしてパワーウェイトレシオの凄さがわかる。ただ、このユニットは肉眼で見ることは出来ない。あるべき場所に覆いをしてラゲッジスペースを設けたからだ。そしてそのセンターには凹みをつけゴルフバッグやスキー板の搭載を可能にしている。これがGTたる所以である。

確かに同クラスのスーパーカーを見回しても、助手席以外にゴルフバッグの積めるモデルは思いつかない。その意味でこのスペースは画期的だし、勝手がいい。夫婦2人で一泊分の荷物を運ぶのにも便利だ。

マクラーレン GT(画像は海外仕様)
そんなマクラーレンGTの走りは、当初思いの外控えめに思えた。アクセルに対するレスポンスやステアリング操作に対するボディの動きは想定内。乗り心地もそれなりにピッチングは抑えられるので同乗者からクレームもなさそうだ。さすがに細い道やパーキングロッドではワイドなボディに気を遣うが、走っている最中はお気楽だ。確かにグランドツアラーとして高速道路を巡航する分にはイージードライブができそうである。

スイッチひとつでマクラーレン本来の顔を見せる

マクラーレン GT(画像は海外仕様)
ところが、である。センターコンソールにある“アクティブ”スイッチを押すとキャラが一転する。各操作系パーツに対する反応は研ぎ澄まされ“マクラーレン”本来の顔を見せる。要するにスーパーカーだ。しかも、さらにその右前方のパワートレーンのモード切り替えを“コンフォート”から“トラック”にすると、まんまレーシングカー。エキゾーストサウンドが一段と大きくなり、あたりの雰囲気を変える。

このポジションでの加速はかなりのGフォースを身体に受ける。ギアをマニュアルモードにしてのシフトダウン&ブリッピングはコーナリング性能をより高め、ドライバーに醍醐味を与えてくれるはずだ。高速コーナーでシャーシが路面に吸い付くように旋回する様は、すべてのクルマ好きが納得するであろう。ロールを抑え、鼻先をイン側に向ける挙動はたまらない。

ショートタイムのロードインプレッションだったので、インフォテイメントシステムはそれほどいじれなかったし、液晶メーターをモードで切り替えて楽しむことも十分にできなかった。が、よくよく考えると、ディヘドラルドアにオートクローズ機構が付いているなど、高級車としても抜かりがない。この辺りは実際に遠出をするとわかる部分だろう。次回は一泊二日のゴルフ旅に乗って行きたい。

マクラーレン GT(画像は海外仕様)

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

九島辰也|モータージャーナリスト
外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。『Car EX』(世界文化社 刊)副編集長、『アメリカンSUV』(エイ出版社 刊)編集長などを経験しフリーランスに。その後メンズ誌『LEON』(主婦と生活社 刊)副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの"サーフ&ターフ"。 東京・自由が丘出身。

《九島辰也》

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