レースのカーテンにムートンシート、日本車ならではのオプション装備【懐かしのカーカタログ】

マツダ RX-7(FC)にオプション設定されたムートンカバーなど
マツダ RX-7(FC)にオプション設定されたムートンカバーなど全 10 枚

国産メーカーのオプションパーツは、いかにも日本車らしいアイテムが多くみられた。そこで今回はそんな懐かしのオプションパーツを国産車中心にお届けする。

シートカバー、フロアマット

マツダ RX-7(FC)にオプション設定されたムートンカバーなどマツダ RX-7(FC)にオプション設定されたムートンカバーなど
別に他意はないがFC型マツダ『RX-7』のオプションとして、なんとムートンのシートカバーが用意されていた。どういう経緯での設定だったかは不明。ほかに当時のLIMITED専用に“4W ABS”のステッカーも。

“パワーステアリング”“エアコン付き”といった昔の乗用車のリヤウインドには、こういった装備をアピールするステッカーがよく見られた。

ホンダ レジェンド のシートカバーホンダ レジェンド のシートカバー
シートカバーはほかに初代のホンダ『レジェンド』にもムートン調、ベロア調、そしてレースのハーフタイプの設定が。欧州調を謳った同車だったが、オプションは純和風だったというべきか。ムートン調の価格は5万4000円。『レジェンド』では標準価格5万2000円(当時)というウールのフロアマットも用意されていた。

ミツビシ ディアマンテ のシートカバーミツビシ ディアマンテ のシートカバー
また三菱『ディアマンテ』ではハーフタイプのレースのシートカバーを4種類も設定。一方でスズキ『アルト』では、レースのハーフカバーも含め、15種類もの豊富なシートカバーを用意。フロアマットもトレイを含め11種類も設定されていた。

スズキ アルト のシートカバー、フロアマットスズキ アルト のシートカバー、フロアマット

レースのカーテン、ブラインド

日産 グロリア のリアカーテン日産 グロリア のリアカーテン
写真は日産『グロリア』のもの。かつて、こうしたレースのカーテンをリヤウインドに装着するクルマは多く、街のカーショップで汎用品も売られていた。それとリヤウインドのブラインドは、70年代以降のスポーツカーにも見られたもの。掃除が大変だっただろうなあ……と今でも思う。

マツダ ボンゴ ワゴンのカーテンマツダ ボンゴ ワゴンのカーテン
もうひとつの写真はマツダ『ボンゴワゴン/バン』より。ワンボックスでカーテンといえば必需品に等しく、後に電動式が登場したほど。『ボンゴ』のそれはシンプルな手動式だが、ご丁重にプリーツ、ドレープ、レースと3種類の異なる風合いが用意されていた。

コートハンガーレール、サイドラックなど機能装備

日産 バネット のコートハンガーレール、サイドラック日産 バネット のコートハンガーレール、サイドラック
写真は日産『サニーバネット』系のオプションパーツカタログ。専用の便利アイテムとして、コートハンガーレール(縦横型、横型)、サイドラック、リヤラックが用意されていた。ほかに網戸や、運転席と後部の仕切りカーテンなど、実用重視の用品が揃う。

カセットボックス、CDボックス

VWアクセサリーカタログVWアクセサリーカタログ
実用といえば、クルマの中で音楽を楽しみたいユーザーにとって、かつてはCDやカセットを持ち歩くのが基本だった。写真は「3」の頃の『ゴルフ』などVW車用に用意されていたアクセサリーカタログの1ページだが、スマートかつ機能的にセンターコンソールに収まる佇まいがまるごとドイツ的で魅力に思えたもの。シンプルな仕掛けだったが、中身は入っている場合に小窓が赤い表示となり見分けられた。

フォグランプ

ホンダ プレリュード のリトラクタブル式フォグライトホンダ プレリュード のリトラクタブル式フォグライト
フォグランプは一方カーオプションの定番アイテムの代表格。写真は3代目ホンダ『プレリュード』のもので、何と室内からのスイッチ操作でカバーの開閉が可能だった。

もうひとつ、以前の“G・ジウジアーロ”の回で取り上げそびれたのだったが、確か日本のメーカー製で市販もされていた、ジウジアーロ・デザインのフォグランプがマツダ『ルーチェ』のカタログに載っていた。カバー内蔵式で、カバーとレンズにサイン入り。

私事だが、このフォグランプがあった頃、おそらく自分ではいすゞ初代『ピアッツァ』かVW初代『シロッコ』に乗っていた時期のはずで、何故つけなかったのか?は今となってはナゾのひとつである。

マツダ ルーチェ のフォグランプ。ジウジアーロのサイン入りだマツダ ルーチェ のフォグランプ。ジウジアーロのサイン入りだ

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  4. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る