最優秀鉄道車両に西武001系『Laview』…ブルーリボン賞・ローレル賞選定 2020年

ブルーリボン賞に輝いた001系『Laview』。写真は池袋寄り先頭車。
ブルーリボン賞に輝いた001系『Laview』。写真は池袋寄り先頭車。全 2 枚

鉄道友の会は6月5日、2020年の「ブルーリボン賞」と「ローレル賞」を発表した。ブルーリボン賞には西武鉄道(西武)001系電車が、ローレル賞にはJR四国2700系気動車が選定されている。

1958年に制定されたブルーリボン賞は、鉄道友の会の選考委員会が最優秀とした車両へ授与する賞。1961年に制定されたローレル賞は、選考委員会が選んだ候補車両を会員の投票結果を参考に選考委員会が審議し、優秀と認めた車両へ授与する賞。

選定候補はともに前年1月1日~12月31日に国内で運行を開始した営業用の新形式車両またはそれに準じる改造車両で、今回の選定では16形式・系列が候補となっていた。

西武車のブルーリボン賞受賞は、1970年に受賞した5000系初代「レッドアロー」以来、50年ぶりで、2019年に受賞した小田急電鉄(小田急)70000形GSEに続いて2年連続、大手私鉄の特急電車が受賞した。

またJR四国車のローレル賞受賞は、1990年の2000系特急形気動車以来、30年ぶりとなった。

001系は2019年3月にデビューした、西武の新たなフラグシップトレインで、丸味のあるデザインの先頭部や曲線半径1500mmの三次元曲面前面ガラスが取り付けられるなど、斬新さが話題となり、2019年にはグッドデザイン金賞も受賞している。

鉄道友の会では授与のポイントとして「スタイリッシュで特徴的な外観デザイン、良質な雰囲気を備えつつ機能性の充実やバリアフリーの促進が図られた客室・設備のほか、最新水準の機器類の積極採用による省保守性や信頼性の向上、環境負荷の低減など、現代の鉄道車両として完成度が極めて高く魅力あふれる車両」であることを挙げている。

一方の2700系気動車は2019年8月にデビューした振子式気動車で、1997年に登場した2000系のバージョンアップ版N2000系以来の130km/h対応となった。空気バネを利用した車体傾斜方式が主流となるなかで、JR四国の気動車としてはN2000系以来の振子式採用となった。

鉄道友の会では授与のポイントとして「近年空気ばね車体傾斜方式が増える中、新形式としては18年ぶりに制御付き自然振子システムを用い、優れた技術を継承するとともに現在の特急車両としての技術や設備を備えた完成度の高い車両」であることを挙げている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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