不屈の闘士アレックス・ザナルディがイタリアで事故に遭遇、深刻な状態に…北米トップレースの元王者

昨年11月、富士スピードウェイで開催された「SUPER GT×DTM特別交流戦」に参戦したときのアレックス・ザナルディ。
昨年11月、富士スピードウェイで開催された「SUPER GT×DTM特別交流戦」に参戦したときのアレックス・ザナルディ。全 8 枚

元F1ドライバーにして、北米トップレースの元王者、そして有力パラリンピアンでもある「不屈の闘士」アレックス・ザナルディが、19日に起きた“交通事故”で深刻な状態に置かれているという。F1公式サイト等が報じている。

【画像全8枚】

今回の事故が彼の母国イタリアで起きたのは6月19日で、F1公式サイトには日本時間20日未明に速報が掲載された。別の報道によれば、当時ザナルディはハンドサイクルのレース中だったと伝えられるので、交通事故という表現が妥当かどうかは微妙だが、彼はコースを外れてトラックと衝突してしまったという。

病院に搬送されたザナルディは「シリアスな状態」とF1公式サイトで続報されており、その容体が心配される。

日本ではアレックス・ザナルディあるいはアレッサンドロ・ザナルディと呼ばれる1966年10月23日生まれのイタリアンドライバーは、1991年のシーズン終盤に当時のジョーダンからF1デビュー。92~94年はミナルディやロータスからF1に参戦し、93年ブラジルGPでは自身F1最高位となる6位に入った。

その後ザナルディは当時の北米トップオープンホイールシリーズであった「CART」に転向し、そこで本領発揮。97~98年と2年連続でチャンピオンに輝き、ホンダエンジンとともに圧倒的な強さを誇った。

99年にウイリアムズからF1復帰参戦を実現するも、こちらでは成績低迷(最高7位)。やがてCARTに復帰するが、2001年、ドイツのラウジッツリンク遠征戦で大きな事故に遭い、両脚切断の重傷を負う。

しかしザナルディはその後もモータースポーツやパラ競技のハンドサイクルレース等で精力的な活動を展開。12年ロンドン・パラリンピック、16年リオ・デ・ジャネイロ・パラリンピックで金メダルを獲得するなどしている。

モータースポーツでもハンデを補うデバイス等を駆使しつつツーリングカーレースを中心に活動を継続しており、最近では昨年(19年)11月、富士スピードウェイで開催されたSUPER GTとDTMの特別交流戦にBMWのDTMマシンを駆って参戦した。ちなみに富士スピードウェイは東京パラリンピックの自転車競技会場でもあり、ザナルディにとってはその“視察”的な意味合いもあったとされる(写真参照)。

今回の事故があった6月19日には、今年11月にイタリアのモンツァ・サーキットで開催される予定の耐久レースに「BMW M6 GT3」でザナルディが参戦する、という決定がBMWからプレスリリースで発表されたばかり。現在53歳のザナルディ、その活動はさらに意気軒昂といったところである。

再び大きな苦境に遭遇してしまったザナルディだが、不屈の闘士の回復を祈りたい。

《遠藤俊幸》

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